物理 > 第5編 原子 > 第2章 原子と原子核

④ 核反応と核エネルギー

⚛️ 1. 核反応

前節では、不安定な原子核が放射線を出して自然に別の原子核に変わる放射性崩壊を学んだ。しかし原子核の変化はそれだけではない。高エネルギーの粒子を原子核にぶつければ、人為的に原子核を別の種類に変えることもできる。この核反応のルールと、そこから生まれるエネルギーを理解しよう。

昔の錬金術師は鉛を金に変えようとした。現代の物理学では原子の種類を変えることは可能?
可能(核反応で原子核が変わる)
不可能
核反応では原子核が変化して別の種類の原子ができます。化学反応では原子の種類は変わりませんが、核反応では変わります。実際に加速器で鉛からビスマスなどを生成した実験例があります。

核反応の発見

ラザフォードは、内部に \(\alpha\) 線源を設置した密閉した箱に窒素ガスを詰めると 陽子が飛び出すことを発見し、次の反応が起こることをつきとめた。

$$ {}^{14}_{\ 7}\text{N} + {}^{4}_{2}\text{He} \longrightarrow {}^{17}_{\ 8}\text{O} + {}^{1}_{1}\text{H} $$

このように、原子核が変わる反応を核反応(nuclear reaction)、 または原子核反応という。 化学反応では原子の種類は変化せず原子の組合せが変わるだけであるが、 核反応では原子核が変化し、別の種類の原子ができる。

核反応の法則

核反応では、反応の前後で質量数の和電気量(原子番号)の和が一定に保たれる

核反応の前後で、質量数の和原子番号(電気量)の和は保存される。

正の電気をもつ2つの原子核の間には、遠距離では斥力の静電気力がはたらく。 核反応は、2つの原子核がこの斥力にうちかって核力がはたらく近距離に近づいたときに初めて起こる。 そのため、核反応を起こすには大きな衝突のエネルギー(運動エネルギー)を与える必要があり、 そのための装置が加速器である。 一方、電気をもたない中性子は他の原子核に近づきやすい。

🧑‍🔬 豆知識:中性子の発見

電気をもたない中性子は、霧箱では飛跡を直接見ることはできない。 1920年ごろ、ラザフォードは陽子と同じ質量の電気をもたない粒子の存在を予言していた。 1932年、チャドウィック(イギリス)がこの粒子を中性子と名付けた。 ベリリウムに \(\alpha\) 粒子を当てると出る透過力の強い放射線を、 水素やヘリウムなどに当て、陽子と同じ質量の電気をもたない粒子と考えると すべての現象がうまく説明できることを示した。

核反応の前後で保存される量の組み合わせとして正しいのは?
質量数の和 と 原子番号(電荷数)の和
質量 と 原子の種類
エネルギー と 原子の種類
核反応の前後で質量数の和と原子番号(電荷数)の和がそれぞれ保存されます。質量自体は質量欠損により変化し、原子の種類も変わります。

⚡ 2. 質量とエネルギーの等価性

核反応の前後で質量数と原子番号が保存されることはわかった。では、核反応のエネルギーはどこから来るのか? その答えは、前節(②原子核)で触れた質量欠損と \(E = mc^2\) にある。ここではこの関係を定量的に掘り下げ、結合エネルギーの大小が核分裂・核融合のエネルギー放出を左右することを理解しよう。

\(E = mc^2\) は世界一有名な物理の式。この式が意味するのは?
エネルギーは光速で伝わる
質量はエネルギーに変換できる(逆もまた然り)
\(E = mc^2\) は質量とエネルギーの等価性を示す式です。ごくわずかな質量の消失が莫大なエネルギーを生み出します。核反応で放出されるエネルギーはこの原理に基づいています。

質量欠損(復習と深化)

②原子核で学んだとおり、原子核の質量は構成する核子の質量の和よりもわずかに小さい。 ここではこの質量欠損を定量的に扱い、核反応のエネルギー計算に結びつける。 原子番号 \(Z\)、質量数 \(A\) の原子核の質量を \(m_0\)、 陽子と中性子の質量をそれぞれ \(m_\text{p}\)、\(m_\text{n}\) とするとき、両者の差

\(\Delta m = \)\(Z m_\text{p} + (A - Z) m_\text{n} - m_0\)
\(\Delta m\)〔kg〕:質量欠損
\(Z\):原子番号(陽子数)
\(A\):質量数(核子数)
\(m_\text{p}\)〔kg〕:陽子の質量
\(m_\text{n}\)〔kg〕:中性子の質量
\(m_0\)〔kg〕:原子核の質量

質量欠損(mass defect)という。

質量とエネルギーの等価性

質量欠損の意味は、アインシュタインの相対性理論によって明らかになる。 それによれば、質量とエネルギーとは同等(等価)であって、質量 \(m\)〔kg〕の物体は、 静止状態において次の式で表されるエネルギー \(E\)〔J〕をもつことになる。

\(E = \)\(mc^2\)
\(E\)〔J〕:エネルギー
\(m\)〔kg〕:質量
\(c\)〔m/s〕:真空中の光の速さ(\(3.00 \times 10^8\) m/s)
🧮 計算例:ヘリウム原子核(α粒子)の質量欠損と結合エネルギー

条件:陽子の質量 \(m_p = 1.00728\) u、中性子の質量 \(m_n = 1.00866\) u、\({}^4\text{He}\) 核の質量 \(M = 4.00151\) u

核子の質量の合計:\(2m_p + 2m_n = 2 \times 1.00728 + 2 \times 1.00866 = 4.03188\) u

質量欠損:

$$ \Delta m = 4.03188 - 4.00151 = 0.03037 \text{ u} $$

1 u = 931.5 MeV/c² を使うと

$$ E = \Delta m \times 931.5 = 0.03037 \times 931.5 \fallingdotseq 28.3 \text{ MeV} $$

核子1個当たり:\(\frac{28.3}{4} \fallingdotseq 7.1\) MeV

答え:結合エネルギー \(\fallingdotseq 28.3\) MeV(核子1個当たり約 7.1 MeV)

結合エネルギー

陽子と中性子がばらばらで存在するときよりも、まとまって原子核を構成しているときのほうが、 エネルギーが \(\Delta mc^2\) だけ小さいことになる。 逆に、原子核をばらばらの核子にするには \(\Delta mc^2\) だけのエネルギーを与える必要がある。 この意味で、\(\Delta mc^2\) を原子核の結合エネルギー(binding energy)という。

$$ \text{結合エネルギー} = \Delta m \cdot c^2 $$
核子1個当たりの結合エネルギー = \(\dfrac{\Delta m c^2}{A}\)

核子1個当たりの結合エネルギーは、軽い原子核の領域で急激に増大し、 鉄 Fe(質量数 56 付近)のあたりで最大値をとる。 これは、鉄が最も安定な原子核であることを意味している。

📌 ここが超重要

核子1個当たりの結合エネルギーが大きいほど、原子核は安定である。 重い原子核が分裂しても(核分裂)、軽い原子核が融合しても(核融合)、 鉄に近づく方向の反応ではエネルギーが放出される。

🔬 発展:MeV(メガ電子ボルト)と質量の換算

原子核物理では、エネルギーの単位として MeV(メガ電子ボルト)がよく使われる。 1 MeV = \(10^6\) eV = \(1.60 \times 10^{-13}\) J である。

質量をエネルギーに換算すると、1 u(原子質量単位)= \(1.66 \times 10^{-27}\) kg に対応するエネルギーは \(1\text{u} \times c^2 = 1.66 \times 10^{-27} \times (3.00 \times 10^8)^2 = 1.49 \times 10^{-10}\) J \(\fallingdotseq 931.5\) MeV となる。

1 u(統一原子質量単位)をエネルギーに換算すると約何 MeV?
約 0.511 MeV
約 13.6 MeV
約 931.5 MeV
\(1\text{ u} \times c^2 = 1.66 \times 10^{-27} \times (3.0 \times 10^8)^2 \ fallingdotseq 931.5\) MeV です。この換算値は核物理の計算で頻繁に使われます。

💥 3. 核エネルギー

結合エネルギーの曲線から、鉄より重い原子核が分裂しても、鉄より軽い原子核が融合しても、いずれも鉄に近づく方向ではエネルギーが放出されることがわかった。このエネルギー——核エネルギー——は化学反応の数百万倍にもなる。核分裂と核融合のしくみを具体的に見ていこう。

原子力発電で利用しているのは核分裂?核融合?
核融合
どちらも
核分裂
現在の原子力発電はウラン235の核分裂の連鎖反応を利用しています。核融合は太陽のエネルギー源ですが、地上での実用化はまだ研究開発段階です。

核エネルギーとは

一般に、核反応では原子核の質量の和が反応の前後で変化する。 この質量の和が反応によって減少する場合、反応の前後の質量差に相当するエネルギーが 核エネルギー(nuclear energy)として解放される。

\(E = \)\(\Delta m \cdot c^2\)
\(E\)〔J〕:放出される核エネルギー
\(\Delta m\)〔kg〕:反応前後の質量の減少分
\(c\)〔m/s〕:光の速さ

核反応で解放されるエネルギーはきわめて大きい。 化学反応で発生するエネルギーは、多くの場合1回の反応で数 eV 程度であるのに対し、 核反応では数 MeV 以上のエネルギーが発生することが多い。

核分裂反応

1つの原子核がいくつかの原子核に分かれる反応を核分裂(nuclear fission)という。 核子1個当たりの結合エネルギーは質量数56の鉄のあたりで最大値をとるため、 ウランのように質量数が大きい原子核は、1つの原子核でいるより2つの原子核に分裂したほうが エネルギー的に安定である。このことが核分裂の起こる原因である。

ウランは質量数が大きく(\(A = 235\))、核子1個当たりの結合エネルギーが鉄に比べて小さい。 そのため分裂して中程度の質量数(鉄に近い)の原子核になると、結合エネルギーが増加し、その差がエネルギーとして放出される。 遅い中性子(熱運動と同程度の速さの中性子)が \({}^{235}_{92}\text{U}\) に衝突すると、 いろいろな壊れ方の核分裂が起こる。いずれの場合も約 200 MeV のエネルギーが解放され、 2〜3個の速い中性子が出る

$$ {}^{235}_{92}\text{U} + {}^{1}_{0}\text{n} \longrightarrow {}^{92}_{36}\text{Kr} + {}^{141}_{56}\text{Ba} + 3\,{}^{1}_{0}\text{n} $$
(核分裂の一例。娘核の組み合わせは多数ある)

連鎖反応と原子力発電

核分裂で放出された速い中性子を、減速材(水や重水など)に衝突させて遅くし、 \({}^{235}_{92}\text{U}\) に衝突させて新たな核分裂を起こしやすくする。 このようにして次々に核分裂が起こることを連鎖反応(chain reaction)という。

原子力発電は、原子炉で核分裂によって発生した熱を利用してタービンを回し発電する。 中性子を吸収する制御棒を用いて、 核分裂の連鎖反応が爆発的に起こらず持続的に起こるように制御している。 連鎖反応が持続的に保たれる条件がちょうど満たされるとき、原子炉は臨界にあるという。

📌 ポイント

核分裂で放出される中性子は速い。速い中性子が \({}^{235}\text{U}\) に衝突して核分裂を起こす確率は 遅い中性子の場合に比べてきわめて低い。そこで減速材を用いて中性子を遅くすることが重要。

🏭 豆知識:原子力発電の種類

現在、世界で稼働している原子炉の多くは、減速材に通常の水(軽水)を用いる軽水炉である。 軽水炉は、タービンを回す水蒸気の発生のしかたによって沸騰水型加圧水型の 2つに分類される。沸騰水型は構造が単純だが放射性物質を含む蒸気がタービンに送られる。 加圧水型は構造が複雑だが、タービンに放射性物質が入らない利点がある。

核分裂の連鎖反応を制御するために原子炉で使われるのは?
加速器
制御棒(中性子を吸収)
磁場
原子炉では制御棒を用いて中性子を吸収し、連鎖反応が爆発的に起こらず持続的に起こるよう制御します。制御棒を出し入れすることで核分裂の速度を調整します。

☀️ 4. 核融合反応

核分裂は「重い原子核を分割して鉄に近づける」方向の反応だった。結合エネルギー曲線の反対側——軽い原子核の領域——では、核を融合させて鉄に近づけることでもエネルギーが放出される。これが核融合であり、太陽のエネルギー源はまさにこの反応である。

太陽は何をエネルギー源にして輝いている?
水素の核融合反応
石炭や石油の燃焼
ウランの核分裂反応
太陽の中心部(約1600万K)では水素原子核が融合してヘリウムになる核融合反応が起きています。毎秒約400万トンの質量がエネルギーに変換されています。
核分裂 核融合
原理重い核 → 中程度の核に分裂軽い核どうしが融合
代表的燃料²³⁵U²H + ³H
1反応あたり約 200 MeV約 17.6 MeV
条件遅い中性子の照射超高温(1億 K 以上)
実用原子力発電研究開発段階(ITER等)

核融合とは

軽い原子核どうしが衝突して、より質量数の大きな原子核ができる反応を 核融合(nuclear fusion)という。 核子1個当たりの結合エネルギーは質量数56の鉄のあたりで最大値をとるため、 軽い原子核どうしが反応してより質量数の大きな原子核になるとき、結合エネルギーが増加し、その差のエネルギーが解放される

$$ {}^{2}_{1}\text{H} + {}^{3}_{1}\text{H} \longrightarrow {}^{4}_{2}\text{He} + {}^{1}_{0}\text{n} $$
D-T 反応(重水素 + 三重水素 → ヘリウム + 中性子)
放出エネルギー:約 17.6 MeV

太陽のエネルギー源

太陽などの恒星の中心部(温度約 1600 万 K)では、4個の水素原子核(陽子)から いくつかの段階を経て1個のヘリウム原子核が生成されている。このとき約 27 MeV のエネルギーが解放される。

$$ 4\,{}^{1}_{1}\text{H} + 2\text{e}^{-} \longrightarrow {}^{4}_{2}\text{He} + 2\nu_e $$
\(\nu_e\):電子ニュートリノ
放出エネルギー:約 27 MeV

核融合の実用化に向けて

地上で安定した核融合反応を持続させることができれば、エネルギー源の一つとなることから、 核融合の研究開発が進められている。 核融合を起こすには、正電荷をもつ原子核どうしの静電気的な反発力を乗り越えて 核力がはたらく距離まで近づける必要があるため、 超高温(1億度以上)のプラズマ状態をつくり出し、それを閉じ込めて維持する技術が求められる。

🚀 豆知識:核融合炉 ITER(イーター) と と

核融合炉 ITER(イーター) と

核融合炉 ITER(イーター)

ITER(International Thermonuclear Experimental Reactor)は、 日本・EU・アメリカ・ロシア・中国・韓国・インドの7カ国が参加する 国際核融合実験炉プロジェクトである。フランスのカダラッシュに建設中で、 D-T 反応により投入エネルギーの10倍のエネルギー出力を目指している。 実現すれば、海水中の重水素を燃料として利用でき、 核分裂と異なり長寿命の放射性廃棄物がほとんど生じないクリーンなエネルギー源となる。

太陽は毎秒約 \(3.85 \times 10^{26}\) J のエネルギーを放出している。 これは毎秒約 \(4.3 \times 10^9\) kg(約430万トン)の質量がエネルギーに変換されていることに相当する。 太陽の質量は約 \(2.0 \times 10^{30}\) kg であるため、 まだ約50億年は核融合を続けて輝き続けると考えられている。

太陽内部では4つの水素原子核(陽子)がヘリウム原子核に変わる核融合反応が起きています。反応前後の質量差 \(\Delta m \ fallingdotseq 0.029\) u がエネルギー \(\Delta E = \Delta mc^2 \ fallingdotseq 27\) MeV に変換されます。太陽は毎秒約400万トンの質量をエネルギーに変換しており、あと約50億年は燃え続けると推定されています。

🤔 豆知識:「E = mc²」は核反応だけの式ではない

\(E = mc^2\) は質量とエネルギーの等価性を示す一般的な関係です。化学反応でも質量欠損は生じますが、あまりに小さく(数十億分の1程度)測定できません。核反応で初めて測定可能な質量変化が現れるのは、核力のエネルギーが化学結合のエネルギーの約100万倍大きいからです。

📐 発展:微積分で見る質量エネルギー等価

アインシュタインの特殊相対性理論から、運動エネルギーは:

$$ K = (\gamma - 1)mc^2, \quad \gamma = \frac{1}{\sqrt{1 - v^2/c^2}} $$

\(v \ll c\) のとき \(\gamma \ fallingdotseq 1 + \frac{v^2}{2c^2}\) とテイラー展開すると \(K \ fallingdotseq \frac{1}{2}mv^2\) となり、ニュートン力学の運動エネルギーが近似として得られます。核反応では質量欠損 \(\Delta m\) に対応するエネルギー \(\Delta E = \Delta mc^2\) が放出されます。

核融合を地上で起こすために必要な条件は?
遅い中性子の照射
制御棒による中性子吸収
超高温(1億度以上)のプラズマ状態
核融合では正電荷をもつ原子核どうしの静電気的な反発力を乗り越える必要があるため、超高温(1億度以上)にしてプラズマ状態を作り、核力が到達する距離まで近づけなければなりません。

🎯 5. 入試対策

大学入試で頻出のテーマと解法のポイントを整理しよう。

🎯 ① 豆知識:入試で頻出の「結合エネルギー」

核子1個あたりの結合エネルギーが最大なのは鉄(\(^{56}\text{Fe}\))付近です。鉄より軽い原子核は核融合で、重い原子核は核分裂でエネルギーを放出します。入試では質量欠損から放出エネルギーを計算する問題が頻出です。\(1\text{ u} = 931.5\text{ MeV}/c^2\) の換算を使います。

🧮 ② 典型問題:質量欠損とエネルギーの計算

問題設定:核反応 \({}^{2}_{1}\text{H} + {}^{3}_{1}\text{H} \to {}^{4}_{2}\text{He} + {}^{1}_{0}\text{n}\) で放出されるエネルギーを求めよ。各粒子の質量は、\({}^{2}\text{H}\) = 2.01410 u、\({}^{3}\text{H}\) = 3.01605 u、\({}^{4}\text{He}\) = 4.00260 u、n = 1.00866 u とする。

解法の手順

換算の覚え方:\(1\) u \(= 931.5\) MeV/\(c^2\)。質量を u で求めたら 931.5 をかけるだけで MeV が出る。

🔑 まとめ

ここまで原子核を構成する陽子・中性子の性質と、核反応のエネルギーを学んだ。しかし「陽子や中性子自体は本当に基本的な粒子なのか?」——次節では、物質のさらに深い階層に踏み込み、素粒子の世界を概観する。