円形ループ内を滑る小物体の運動を扱う問題です。エネルギー保存と円運動の条件を組み合わせます。
立式:高さ $h$ の地点から最下点まで、力学的エネルギー保存より、
$$mgh = \frac{1}{2}mv^2$$
数値例:例えば h = 5.0 m、g = 9.8 m/s² のとき、v = √(2 × 9.8 × 5.0) = √98 = 9.9 m/s です。質量 0.50 kg の小物体なら運動エネルギーは 0.50 × 9.8 × 5.0 = 24.5 J になります。
摩擦のない面では、速さは経路によらず高さの差だけで決まる。これはエネルギー保存の重要な帰結。
立式:頂上での運動方程式(向心方向)は、
$$mg + N = \frac{mv^2}{R}$$
離れない条件は $N \geq 0$ なので、$v^2 \geq gR$。エネルギー保存と合わせると、
$$mgh = \frac{1}{2}mv_{\text{top}}^2 + mg(2R)$$
$v_{\text{top}}^2 = gR$ を代入すると $h \geq \dfrac{5}{2}R$。
ループの直径は $2R$ だが、頂上を通過するには $2R$ 以上の高さが必要。余分な $R/2$ は、頂上で最低限の速さ($v = \sqrt{gR}$)を持つために必要な運動エネルギーに相当する。
「離れない条件」= 垂直抗力 $N \geq 0$。ぎりぎりで $N = 0$ とし、向心力を重力だけで賄う条件を立てる。この手法は円運動の問題で頻出。
立式:摩擦がある場合のエネルギー保存は、
$$mgh = \frac{1}{2}mv^2 + \mu' mg \cdot L$$
ここで $\mu'$ は動摩擦係数、$L$ はループの全周長($= 2\pi R$)です。
摩擦によるエネルギー損失 $= \mu' mg \cdot 2\pi R$
$$v = \sqrt{2g(h - 2R) - 2\mu' g \cdot 2\pi R}$$
摩擦のある問題では「エネルギーの総和は不変」だが「力学的エネルギー」は減少する。失われた分は摩擦熱として系外に出る。