理工 大問〔Ⅱ〕:電磁気(コンデンサーと電場)

解法の指針

電磁気分野の問題です。オームの法則、キルヒホッフの法則を基本に、回路の電流・電圧・電力を求めます。

全体を貫くポイント

設問(1) — 回路の電流と電圧分配

直感的理解

直列回路は1本の水路。抵抗が大きいところほど「水圧の降下」(電圧降下)が大きい。電流は回路のどこでも同じ。

9 V の電源に 3 Ω と 4 Ω の抵抗を直列接続する。オームの法則より:

$$I = \frac{V}{R_1 + R_2} = \frac{9}{3 + 4} = \frac{9}{7} = 1.29 \text{ A}$$

各抵抗の電圧降下:

$$V_1 = IR_1 = 1.29 \times 3 = 3.86 \text{ V}$$ $$V_2 = IR_2 = 1.29 \times 4 = 5.14 \text{ V}$$

検算:\(V_1 + V_2 = 3.86 + 5.14 = 9\) V ✓(キルヒホッフの電圧則)

回路に流れる電流は 1.29 A、R₁の両端電圧は 3.86 V である。

答え:\(I = 1.29\) A
補足:キルヒホッフの法則

第1法則(電流則):分岐点に流入する電流の和 = 流出する電流の和。

第2法則(電圧則):閉回路を一周したときの電圧降下の総和 = 起電力の総和。

$$\sum V_{\text{起電力}} = \sum IR$$
別解:抵抗比で電圧を分配

直列回路では電圧は抵抗に比例して分配される:

$$V_1 = V \times \frac{R_1}{R_1+R_2} = 9 \times \frac{3}{7} = 3.86 \text{ V}$$
Point

直列回路の電流はどこでも同じ。電圧は抵抗の比で分配される。\(V_1 + V_2 = V\) で検算する習慣をつけよう。

設問(2) — 消費電力の計算

直感的理解

電力は「単位時間あたりに消費されるエネルギー」。直列回路では電流が共通なので、抵抗が大きい方が電力を多く消費する。

R₁ での消費電力は 5.0 W である。\(P = I^2R\) を使うのが便利(直列回路では \(I\) が共通だから):

$$P_1 = I^2 R_1 = 1.29^2 \times 3 = 5.0 \text{ W}$$

回路全体の消費電力は:

$$P_{\text{全体}} = IV = 1.29 \times 9 = 11.6 \text{ W}$$

検算:\(P_1 + P_2 = 5.0 + 6.6 = 11.6\) W = \(P_{\text{全体}}\) ✓

答え:\(P_1 = 5.0\) W
補足:電力の3つの公式の使い分け

\(P = IV = I^2R = V^2/R\) のうち:

  • 直列回路(\(I\) 共通)→ \(P = I^2R\)(\(R\) が大きいほど \(P\) 大)
  • 並列回路(\(V\) 共通)→ \(P = V^2/R\)(\(R\) が小さいほど \(P\) 大)

直列と並列で「どちらの抵抗が多く消費するか」が逆になることに注意。

Point

直列では抵抗大が電力大並列では抵抗小が電力大