基本問題5 速度の合成

川を渡るボートの速度の合成

直感的理解
静水時の速さと流れの速さをベクトルとして合成します。同方向なら加算、逆方向なら減算。斜めのときはピタゴラスの定理を使います。クリックでモードを切り替えられます。

設定:静水上を 4.0 m/s で進むボート、流れの速さ 3.0 m/s。$\sqrt{7} = 2.6$ とする。

(1) 川の上流に向かって進むとき:

ボートの速度と流れの速度が逆向きなので、岸から見た速さは単純な引き算です。

$$v = v_{\text{船}} - v_{\text{流}} = 4.0 - 3.0 = 1.0 \text{ m/s}$$

(2) へさきを川の流れに直角に保って進むとき:

船の速度(川に垂直)と流れの速度(川に平行)が直交するので、合成速度の大きさはピタゴラスの定理で求めます。

$$v = \sqrt{v_{\text{船}}^2 + v_{\text{流}}^2} = \sqrt{4.0^2 + 3.0^2} = \sqrt{16 + 9} = \sqrt{25} = 5.0 \text{ m/s}$$

(3) 川の流れに対して直角に進むとき:

「流れに対して直角に進む」とは、岸から見た合成速度が流れに垂直になることです。船は上流に傾けて進み、流れの成分を打ち消します。

合成速度 $v$ は流れに垂直で、船の速度 $v_{\text{船}} = 4.0$ m/s を斜辺とする直角三角形ができるので:

$$v = \sqrt{v_{\text{船}}^2 - v_{\text{流}}^2} = \sqrt{4.0^2 - 3.0^2} = \sqrt{16 - 9} = \sqrt{7} \fallingdotseq 2.6 \text{ m/s}$$
答え:
(1) $1.0$ m/s (2) $5.0$ m/s (3) $\sqrt{7} \fallingdotseq 2.6$ m/s
補足:(3) で船の方向を求める

船が流れに対して直角に進むとき、船首は上流に角度 $\alpha$ だけ傾いています。

$$\sin\alpha = \frac{v_{\text{流}}}{v_{\text{船}}} = \frac{3.0}{4.0} = 0.75$$

$\alpha \fallingdotseq 48.6°$ だけ上流側に船首を向ける必要があります。

Point

平面の速度合成:直交する場合 $v = \sqrt{v_1^2 + v_2^2}$。「直角に進む」は合成速度の方向に注意。