応用問題40 水平投射(斜面への着地)

設問(1) 時刻 $t$ における $x$ 座標

直感的理解
水平方向は等速直線運動なので、$x$ は時間に比例します。座標系は水平右向きが $x$、鉛直上向きが $y$ です。

水平方向:等速直線運動なので

$$x = v_0 t$$

数値例:$v_0 = 10$ m/s、$t = 1.0$ s のとき

$$x = 10 \times 1.0 = 10 \;\text{[m]}$$
答え:
$$x = v_0 t$$
Point

水平方向は加速度ゼロの等速直線運動。$x = v_0 t$。

設問(2) 時刻 $t$ での $y$ 軸方向の速度

直感的理解
$y$ 軸の正の向きが上向きなので、下向きに加速する自由落下の速度は $v_y = -gt$ と負になります。

鉛直方向:上向きを正とし、初速度 0 で下向きに加速度 $g$

$$v_y = 0 - gt = -gt$$

数値例:$g = 9.8$ m/s²、$t = 1.0$ s のとき

$$v_y = -9.8 \times 1.0 = -9.8 \;\text{[m/s]}$$

(負号は下向きであることを示す)

答え:
$$v_y = -gt$$
Point

座標軸の正の向きと運動の向きに注意。上向き正なら $v_y = -gt$、$y = -\frac{1}{2}gt^2$。

設問(3) 軌道の式

直感的理解
$t$ を消去して $y$ を $x$ だけの式で表すと放物線の式が得られます。これが軌道の式(放物線の式)です。

$t$ の消去:$x = v_0 t$ より $t = \dfrac{x}{v_0}$。これを $y = -\dfrac{1}{2}gt^2$ に代入すると

$$y = -\frac{1}{2}g\left(\frac{x}{v_0}\right)^2 = -\frac{g}{2v_0^2}x^2$$

数値例:$v_0 = 10$ m/s、$g = 9.8$ m/s²、$x = 5.0$ m のとき

$$y = -\frac{9.8}{2 \times 10^2} \times 5.0^2 = -\frac{9.8}{200} \times 25 = -1.225 \;\text{[m]}$$
答え:
$$y = -\frac{g}{2v_0^2}x^2$$
Point

水平投射の軌道の式は $y = -\dfrac{g}{2v_0^2}x^2$。$x$ の2次関数(放物線)になる。

設問(4) 斜面上の着地点の $x$ 座標

直感的理解
斜面の式 $y = -x$(傾斜 45°)と軌道の式を連立すれば着地点が求まります。

立式:傾斜 45° の斜面は $y = -x$。これと軌道の式を連立します。

$$-\frac{g}{2v_0^2}x^2 = -x$$

$x \neq 0$ で両辺を $-x$ で割ると

$$\frac{g}{2v_0^2}x = 1 \quad \Rightarrow \quad x = \frac{2v_0^2}{g}$$

数値例:$v_0 = 10$ m/s、$g = 9.8$ m/s² のとき

$$x = \frac{2 \times 10^2}{9.8} = \frac{200}{9.8} \fallingdotseq 20.4 \;\text{[m]}$$

着地点の $y$ 座標は $y = -x \fallingdotseq -20.4$ m です。

答え:
$$x = \frac{2v_0^2}{g}$$
補足:$|x| = |y|$ が成り立つことの確認

着地点で $y = -x = -\dfrac{2v_0^2}{g}$ なので、確かに傾斜 45° の斜面上($|x| = |y|$)にあります。

Point

軌道の式と斜面の式を連立して着地点を求める。水平投射の軌道は放物線なので、斜面の直線との交点が着地点。