基本問題30 自由落下と鉛直投げ下ろし

設問(1) Bの落下時間

直感的理解
ビルの屋上から小球Aを自由落下させ、小球Bを初速度 $5.0\;\mathrm{m/s}$ で鉛直下向きに投げ下ろして $2.8$ 秒後に地面に達しました。Bの落下時間 $t_B = 2.8\;\mathrm{s}$ と初速度から、ビルの高さが計算できます。

立式:Aは自由落下なので $y_A = \frac{1}{2}gt^2$ に $t = 2.8\;\mathrm{s}$ を代入します:

$$y_A = \frac{1}{2} \times 9.8 \times 2.8^2$$ $$= 4.9 \times 7.84$$ $$= 38.4\;\mathrm{m}$$
答え(1):
$$y_A = 38.4\;\mathrm{m}$$
Point

自由落下の落下距離は $y = \frac{1}{2}gt^2$ で計算する。

設問(2) ビルの高さ $h$

直感的理解
鉛直投げ下ろしのビルの高さは、自由落下分 $\frac{1}{2}gt^2$ に初速度による分 $v_0 t$ が加わった距離です。初速があるぶん、同じ時間でより遠くまで落下します。

立式:Bは初速 $v_0 = 5.0\;\mathrm{m/s}$ で鉛直下向きに投げ下ろしたので:

$h = v_0 t + \frac{1}{2}gt^2$

$v_0 = 5.0\;\mathrm{m/s}$、$t = 2.8\;\mathrm{s}$ を代入:

$$h = 5.0 \times 2.8 + \frac{1}{2} \times 9.8 \times 2.8^2$$ $$= 14.0 + 4.9 \times 7.84$$ $$= 14.0 + 38.4 = 52.4\;\mathrm{m}$$
答え(2):
$$h = 52.4\;\mathrm{m} \fallingdotseq 52\;\mathrm{m}$$
Point

鉛直投げ下ろしの落下距離 $h = v_0 t + \frac{1}{2}gt^2$ は、自由落下の $\frac{1}{2}gt^2$ に $v_0 t$ が加わる。初速度の有無で同じ時間でも落下距離が異なる。

💡 補足:解法の着眼点

この問題では、まず与えられた条件を整理し、使うべき物理法則を見極めることが重要です。式を立てたら、単位の次元が合っているか確認しましょう。また、極端な場合(例えば角度が 0° や 90°)で結果が常識と合うかチェックすると、立式ミスを防げます。