基本問題69 運動方程式

体重計の上での見かけの重さ

直感的理解
エレベーターが上向きに加速すると体が重く感じる。体重計が示す値は垂直抗力 $N$ であり、$N = m(g + a)$ となる。加速度が上向きなら $N > mg$、下向きなら $N < mg$。

質量 $m$ [kg] の物体を体重計に乗せ、エレベーターが上向きに加速度 $a$ [m/s$^2$] で加速する場合を考える。

鉛直方向の運動方程式(上向き正):

物体にはたらく力は、上向きの垂直抗力 $N$ と下向きの重力 $mg$ です。

$$ma = N - mg$$

$N$ について解くと:

$$N = m(g + a)$$

体重計が示す値(見かけの重さ)は垂直抗力 $N$ に等しいから:

数値例:$m = 60$ kg、$a = 2.0$ m/s$^2$(上向き)のとき

$$N = 60 \times (9.8 + 2.0) = 60 \times 11.8 = 708 \text{ N}$$

静止時($a = 0$)の重さ $mg = 60 \times 9.8 = 588$ N より大きくなっている。

答え:
体重計が示す力の大きさは $N = m(g + a)$ [N]
Point

体重計が示す値 = 垂直抗力 $N$:体重計は $mg$ を測っているのではなく、物体が体重計を押す力(= 垂直抗力の反作用)を測っている。加速度があると $N \neq mg$ となる。

💡 補足:次元解析による検算

計算結果の単位が正しいか確認する習慣をつけましょう。速度なら [m/s]、加速度なら [m/s²] になるはずです。数式の両辺で単位が一致するか(次元解析)を確認すると、立式ミスを防げます。