基本問題86 浮力

液体中の物体の浮き沈み

直感的理解
棒状の物体を液体に浮かべると、重力と浮力がつり合う深さまで沈む。沈んだ部分が「押しのけた液体」であり、その重さが浮力。密度が低い物体ほど浅く沈む。

質量 $m$ [kg]、密度 $\rho$ [kg/m$^3$]、断面積 $A$ [m$^2$] の直方体の物体を密度 $\rho_0$ [kg/m$^3$]($\rho_0 > \rho$)の液体に浮かべる。

(1) 浮力のつり合い:物体が浮いて静止しているとき、重力と浮力がつりあいます。沈んだ深さを $x$ とすると、沈んだ部分の体積は $Ax$ です。

$$ mg = \rho_0 \cdot Ax \cdot g $$

$g$ で割って $x$ について解きます:

$$ m = \rho_0 Ax \quad \Longrightarrow \quad x = \frac{m}{\rho_0 A} $$

(2) 沈んだ割合:物体の全長 $L$ は、体積 $V = \dfrac{m}{\rho}$ と断面積 $A$ から:

$$ L = \frac{V}{A} = \frac{m}{\rho A} $$

沈んだ割合は:

$$ \frac{x}{L} = \frac{m/(\rho_0 A)}{m/(\rho A)} = \frac{\rho}{\rho_0} $$
答え:
(1) 自然の長さのうち液体に沈む部分 $x = \dfrac{m}{\rho_0 A}$ [m]
(2) 沈んだ割合 $\dfrac{x}{L} = \dfrac{\rho}{\rho_0}$
補足:物体が完全に沈む条件

$\rho \geq \rho_0$ のとき、浮力だけでは重力を支えきれず物体は沈む。浮く条件は $\rho < \rho_0$。

Point

浮いている物体のつり合い:$mg = \rho_0 V_{\text{sub}} g$。沈む深さは $x = m/(\rho_0 A)$ で、物体の密度と液体の密度の比で決まる。