基本例題15 2物体の運動

設問(1) AがBを押す力 $f$

直感的理解
AがBを押す力 $f$ は、Bだけを加速させるのに必要な力です。Bの質量 $\times$ 加速度がそのまま $f$ になります。全体の力 $F$ を知らなくても、Bの運動方程式だけで $f$ が求まるのがポイントです。

設定:$m_A = 4.0\;\text{kg}$、$m_B = 2.4\;\text{kg}$、加速度 $a = 1.5\;\text{m/s}^2$。

立式:Bの運動方程式を立てます。Bにはたらく力はAからの接触力 $f$ のみ:

$$m_B \, a = f$$

計算:数値を代入します。

$$f = m_B \, a = 2.4 \times 1.5 = 3.6\;\text{N}$$
答え:
$$f = 3.6\;\text{N}$$
Point

2物体が一体で動くとき、求めたい力が作用する物体の運動方程式を立てる。接触力を求めるにはBだけに着目。

設問(2) 外力 $F$ の大きさ

直感的理解
Aにはたらく力は、外力 $F$(右向き)とBからの反作用 $f$(左向き)の2つです。Aの運動方程式から $F$ が求まります。あるいは、A+B全体を1つの物体と見なして $(m_A + m_B)a = F$ としても求まります。

立式:Aの運動方程式を立てます。Aにはたらく力は $F$(右向き)とBからの反作用 $f$(左向き):

$$m_A \, a = F - f$$

計算:$F$ について解いて数値を代入します。

$$F = m_A \, a + f = 4.0 \times 1.5 + 3.6 = 6.0 + 3.6 = 9.6\;\text{N}$$
答え:
$$F = 9.6\;\text{N}$$
別解:全体の運動方程式

A+B全体を1つの物体と見なすと、外力 $F$ だけが合力:

$$(m_A + m_B)a = F$$ $$F = (4.0 + 2.4) \times 1.5 = 6.4 \times 1.5 = 9.6\;\text{N}$$

注意:(1)と(2)の式を足すと、$6.4 \times 1.5 = F$ となり、これは全体の運動方程式に一致する。ただしこの方法では $F$ は求まるが $f$ は求められない。

Point

2物体の問題では、個別の運動方程式全体の運動方程式の2つのアプローチがある。接触力を求めるには個別の式が必要。