応用問題104 板にのせたおもりのつりあい

設問(1) 各力と支柱からの抗力

直感的理解
2つの支柱で支えられた板は「てこ」と同じ原理です。おもりが一方の支柱に近いほど、その支柱にかかる力は大きくなります。おもりを右に動かしていくと、左の支柱Cにかかる力が減少し、Cの抗力が0になる瞬間に板はDを支点にしてひっくり返ります

力の整理:

D点まわりの力のモーメントのつりあい:

反時計回りを正として(D から各力までの距離に注意):

$R_C$ は D の左 0.40 m、板の重力は D の左 0.20 m、おもりは D の左 0.30 m に作用:

$$R_C \times 0.40 = 12 \times 0.20 + 24 \times 0.30$$ $$R_C \times 0.40 = 2.4 + 7.2 = 9.6$$ $$R_C = \frac{9.6}{0.40} = 24 \text{ N}$$

鉛直方向の力のつりあい:

$$R_C + R_D = 12 + 24 = 36 \text{ N}$$ $$R_D = 36 - 24 = 12 \text{ N}$$
答え(1):
$$R_C = 24 \text{ N}, \quad R_D = 12 \text{ N}$$
Point

2つの支点がある問題では、一方の支点まわりのモーメントのつりあいを立てると、もう一方の支点の抗力が直接求まる。

設問(2) 板がひっくり返る位置

直感的理解
おもりを右に移動させると、Cからの抗力 $R_C$ は減少します。$R_C = 0$ になった瞬間、板はD点を支点にして右に傾きます。上のシミュレーションでおもりを右へドラッグして確認できます。

おもりがAから $x$ [m] の位置にあるとします。D点まわりのモーメントのつりあいより:

$$R_C \times 0.40 = 12 \times 0.20 + 24 \times (0.60 - x)$$

板がひっくり返る直前は $R_C = 0$:

$$0 = 2.4 + 24(0.60 - x)$$ $$24(0.60 - x) = -2.4$$ $$0.60 - x = -0.10$$ $$x = 0.70 \text{ m}$$

つまり、おもりがAから0.70m(=Dから右に0.10m)の位置まで行くと板がひっくり返ります。

答え(2):
おもりをDから右へ0.10 mの位置(Aから0.70m)まで移動させると板がひっくり返る。
補足:なぜCの抗力が0で判定するのか

支柱は板を「持ち上げる」ことしかできません(引っ張れない)。したがって $R_C \geq 0$ です。

$R_C = 0$ は「板が支柱Cから離れる瞬間」を意味し、それ以降は板がD点を支点にして回転(ひっくり返る)します。

Point

板がひっくり返る条件は、反対側の支点の抗力が0になる瞬間。支柱は「押す」だけで「引く」ことはできないため、抗力が負にはなれない。