基本問題157 ターンテーブル上の物体

ターンテーブル上の物体の等速円運動

直感的理解
ターンテーブル上の物体は、テーブルと一緒に回っています。物体が外に飛び出さないのは、テーブルとの静止摩擦力が中心向きに働いて向心力を担っているからです。角速度を上げすぎると必要な向心力が最大静止摩擦力を超えて、物体は外側に滑り出します。

設定:半径 \(R\) のターンテーブルが角速度 \(\omega\) で回転。中心から距離 \(r\) の位置に質量 \(m\) の物体を置く。静止摩擦係数 \(\mu\)、重力加速度 \(g\)。

(1) 物体にはたらく力

重力 \(mg\)(下向き)、垂直抗力 \(N\)(上向き)、静止摩擦力 \(f\)(中心向き)。

(2) 静止摩擦力の大きさ

鉛直方向のつり合いより \(N = mg\)。水平方向(中心向きを正)の運動方程式:

$$ f = mr\omega^2 $$

(3) 物体が滑り出さない条件

静止摩擦力の最大値は \(f_{\max} = \mu N = \mu mg\) なので、滑り出さない条件は:

$$ mr\omega^2 \leq \mu mg $$

整理すると:

$$ \omega \leq \sqrt{\frac{\mu g}{r}} $$

(4) 物体が滑り出した向き

摩擦力が足りなくなると、物体は円の接線方向に移動し始めます。テーブルの上の観測者から見ると外側に飛び出します。

答え:
(1) 重力 \(mg\)、垂直抗力 \(N\)、静止摩擦力 \(f\)(中心向き)

(2) \(f = mr\omega^2\)

(3) \(\omega \leq \sqrt{\dfrac{\mu g}{r}}\)

(4) 外側(円の外側方向)
補足:回転系での見方

ターンテーブルと一緒に回る観測者から見ると、物体に外向きの遠心力 \(mr\omega^2\) が加わり、摩擦力 \(f\) とつり合って静止しています。滑り出す条件は同じ \(mr\omega^2 > \mu mg\) です。

Point

ターンテーブル上の物体は静止摩擦力が向心力を担う。滑り出す条件は \(mr\omega^2 > \mu mg\)。中心から遠い(\(r\) が大きい)ほど滑りやすい。

🧮 具体的な数値で確認

この問題の物理量に具体的な数値を当てはめて確認してみましょう。

たとえば質量 \(m = 2.0\) kg の物体に力 \(F = 5.0\) N を加えると:

$$a = \frac{F}{m} = \frac{5.0}{2.0} = 2.5 \text{ m/s}^2$$ $$t = 4.0 \text{ s 後の速度: } v = at = 2.5 \times 4.0 = 10 \text{ m/s}$$ $$\text{移動距離: } x = \frac{1}{2}at^2 = \frac{1}{2} \times 2.5 \times 16 = 20 \text{ m}$$

数値を代入して単位が合うことを確認する習慣をつけましょう。