基本問題219 水の状態変化

氷から水蒸気までの全熱量

直感的理解
氷→水蒸気の変化は 3 段階です。融解($0$°C で氷→水)、昇温($0$°C→$100$°C の水)、気化($100$°C で水→水蒸気)。状態変化中は温度が上がらず、大量の熱が使われます。特に気化熱は融解熱の約 $7$ 倍もあります。

設定:$0$°C の氷 $20$ g → $100$°C の水蒸気。融解熱 $L_f = 3.3 \times 10^5$ J/kg $= 330$ J/g、気化熱 $L_v = 2.3 \times 10^6$ J/kg $= 2300$ J/g、水の比熱 $c = 4.2$ J/(g·K)。

3段階の熱量:

① 融解($0$°C 氷 → $0$°C 水):

$$Q_1 = mL_f = 20 \times 330 = 6600 \text{ J}$$

② 昇温($0$°C → $100$°C 水):

$$Q_2 = mc\Delta T = 20 \times 4.2 \times (100 - 0) = 20 \times 4.2 \times 100 = 8400 \text{ J}$$

③ 気化($100$°C 水 → $100$°C 水蒸気):

$$Q_3 = mL_v = 20 \times 2300 = 46000 \text{ J}$$

合計:

$$Q = Q_1 + Q_2 + Q_3 = 6600 + 8400 + 46000 = 61000 = 6.1 \times 10^4 \text{ J}$$
答え:
$$Q = 6.1 \times 10^4 \text{ J}$$
補足:各段階の熱量の割合

全体 $61000$ J のうち、気化に $46000$ J(約75%)を使います。水を沸騰させるのに比べ、水蒸気に変える段階のエネルギーが圧倒的に大きいことがわかります。

Point

状態変化を含む熱量計算は段階ごとに分けて計算し、最後に足し合わせる。状態変化(融解・気化)には $Q = mL$、温度変化には $Q = mc\Delta T$ を使う。