基本問題234 ボイルの法則

コップを逆さにして湖底に沈める

直感的理解
コップを逆さにして水中に沈めると、水圧で空気が圧縮されます。深くなるほど水圧が大きくなり、空気の体積が小さくなります。体積が半分になるということは、ボイルの法則より圧力が2倍になったということです。水圧の増分 $\rho g h$ が大気圧と等しくなる深さを求めます。

設定:コップの空気柱の長さ $L_0 = 8.0\;\text{cm}$。湖底で体積が半分($L = 4.0\;\text{cm}$)。温度一定。

$p_0 = 1.0 \times 10^5\;\text{Pa}$, $\rho = 1.0 \times 10^3\;\text{kg/m}^3$, $g = 9.8\;\text{m/s}^2$

ボイルの法則:$p_1 V_1 = p_2 V_2$

断面積 $S$ が一定なので体積比は空気柱の長さの比と等しく、体積が半分なら圧力は2倍:

$$p_2 = 2 p_1 = 2 \times 1.0 \times 10^5 = 2.0 \times 10^5 \text{ Pa}$$

湖底での圧力は $p_2 = p_0 + \rho g h$ なので:

$$2.0 \times 10^5 = 1.0 \times 10^5 + 1.0 \times 10^3 \times 9.8 \times h$$

$h$ について解く:

$$1.0 \times 10^5 = 9800 h$$ $$h = \frac{1.0 \times 10^5}{9800} = 10.2 \fallingdotseq 10 \text{ m}$$
答え:
$$h \fallingdotseq 10\;\text{m}$$
補足:水圧の公式

水深 $h$ での圧力は $p = p_0 + \rho g h$ です。$\rho g \fallingdotseq 9800$ Pa/m なので、水深約10 mごとに約1気圧($10^5$ Pa)ずつ増加します。

Point

水中の気体の圧力は $p = p_0 + \rho g h$ です。体積が $\dfrac{1}{n}$ 倍なら圧力は $n$ 倍。「体積半分→圧力2倍」という関係をすばやく使えるようにしましょう。また $\dfrac{p_0}{\rho g} \fallingdotseq 10\;\text{m}$ は覚えておくと便利な値です(水深10mごとに約1気圧ずつ増加)。