基本問題276 波の反射

自由端反射と固定端反射

直感的理解
自由端反射では波がそのままの形で跳ね返り(位相変化なし)、固定端反射では波が上下反転して跳ね返ります(位相が $\pi$ ずれる)。自由端は「端が自由に動ける」、固定端は「端が固定されて動けない」という意味です。

問題設定:x軸上を正の向きに速さ $v = 1.0$ cm/s で進むパルス波が、$t = 0$ s で端 P に到達する。端 P が (1) 自由端のとき、(2) 固定端のとき、$t = 2$ s における入射波と反射波、およびそれらの合成波を作図する。

$t = 2$ s での波の移動距離:

$$\Delta x = v \times t = 1.0 \times 2.0 = 2.0 \text{ cm}$$

パルスの幅が $w = 3.0$ cm のとき、$t = 0$ で端 P に到達した波は $t = 2$ s までに端を 2.0 cm 通過(反射)しています。

(1) 自由端反射:

反射波は入射波と同じ形(同位相)で逆向きに進みます。端 P での重ね合わせは:

$$y_{\text{合成}}(P) = y_{\text{入射}} + y_{\text{反射}} = A + A = 2A$$

よって端 P の変位は入射波の2倍になります。

(2) 固定端反射:

反射波は入射波を上下反転(位相 $\pi$ 反転)して逆向きに進みます。端 P での重ね合わせは:

$$y_{\text{合成}}(P) = y_{\text{入射}} + y_{\text{反射}} = A + (-A) = 0$$

よって端 P の変位は常に0です。

答え:
(1) 自由端反射:反射波は入射波と同形(位相変化なし)で反対向きに進む。端 P の変位は $2A$。
(2) 固定端反射:反射波は入射波を上下反転(位相 $\pi$ 反転)して反対向きに進む。端 P の変位は常に 0。
補足:反射の作図法(仮想波法)

反射波の作図は「仮想波法」で行います:

  1. 入射波がそのまま端を通過したと仮定して、端の向こう側に仮想波を描く
  2. 自由端:端を対称軸として仮想波を折り返す(そのままの形)
  3. 固定端:端を対称軸として仮想波を折り返し、さらに上下反転
  4. 端の手前側の仮想波が反射波になる
Point

自由端反射:同位相で反射(端の変位は2倍)。固定端反射:逆位相($\pi$ 反転)で反射(端の変位は常にゼロ)。反射波の作図は「仮想波を折り返す」方法で行う。