基本例題56 波の屈折

波の屈折

直感的理解
波が遅い媒質に入ると波長が短くなり、波面の間隔が狭まります。振動数は変わらないので、\(v = f\lambda\) から波長は速さに比例します。屈折角は入射角より小さくなる(遅い媒質に入ると波が法線に近づく)のが見て取れます。

(1)(a) 媒質1中の波の速さ:

\(v = f\lambda\) に \(f = 8.0\) Hz、\(\lambda_1 = 3.0\) cm を代入します:

$$v_1 = f\lambda_1 = 8.0 \times 3.0 = 24 \text{ cm/s}$$

(1)(b) 媒質2中の波長:

屈折率 \(n_{12} = \dfrac{\lambda_1}{\lambda_2} = 2.0\) より:

$$\lambda_2 = \frac{\lambda_1}{n_{12}} = \frac{3.0}{2.0} = 1.5 \text{ cm}$$

(検算:媒質2中の速さ \(v_2 = v_1/n_{12} = 24/2.0 = 12\) cm/s、\(v_2 = f\lambda_2 = 8.0 \times 1.5 = 12\) cm/s ✓)

(2) 屈折波の波面の作図:

ホイヘンスの原理を使って作図します。

  1. 境界面上の入射波面の到達点Aを中心に、媒質2中の速さの半分の時間分に相当する半径の円(素元波)をかく
  2. その円に、まだ到達していない波面から接線を引く
  3. この接線が屈折波の波面
答え(1)(a): \(v_1 = 24\) cm/s
答え(1)(b): \(\lambda_2 = 1.5\) cm
答え(2): 上のシミュレーション参照。屈折波の波面は境界面により法線に近い方向に曲がる。
補足:屈折率と各物理量の関係

媒質1に対する媒質2の屈折率 \(n_{12}\) は以下の3つの比で表せます:

$$n_{12} = \frac{\sin i}{\sin r} = \frac{v_1}{v_2} = \frac{\lambda_1}{\lambda_2}$$

振動数 \(f\) は屈折しても変わりません。これは境界面で波の振動数が連続でなければならないためです。

Point

屈折の法則 \(\dfrac{\sin i}{\sin r} = n_{12} = \dfrac{v_1}{v_2} = \dfrac{\lambda_1}{\lambda_2}\)。振動数は変わらず、速さと波長が変わる。