基本問題300 うなり

うなりの振動数と音の合成

直感的理解
振動数がわずかに異なる2つの音を同時に聞くと、音が大きくなったり小さくなったりを繰り返します。これが「うなり」です。1秒間のうなりの回数は振動数の差に等しく、$|f_A - f_B|$ 回/s です。合成波の包絡線(振幅の変化)がうなりの周期を表します。

問題設定:振動数がわずかに異なる2つのおんさ A, B がある。それぞれの振動数は $f_A$ [Hz], $f_B$ [Hz]($f_A > f_B$)。おんさを同時に鳴らしてうなりを観測する。

(1) うなりの回数を求める式:

1秒間のうなりの回数 \(n\) は、2つの振動数の差で決まります:

$$n = |f_A - f_B| \text{ [回/s]}$$

(2) 時間 \(T\) [s] 間にうなりが \(N\) 回聞こえたとき:

1秒あたりのうなりの回数は \(N/T\) 回/s なので:

$$|f_A - f_B| = \frac{N}{T}$$

(3) \(f_A = 500\) Hz, \(f_B = 506\) Hz のとき:

1秒間のうなりの回数は:

$$n = |f_A - f_B| = |500 - 506| = 6 \text{ 回/s}$$

(4) \(N\) を \(f_A\), \(f_B\) を用いて表す:

\(T\) 秒間のうなりの回数は、1秒あたりの回数 \(\times\) 時間なので:

$$N = |f_A - f_B| \cdot T$$
答え:
(1) うなりの回数 $n = |f_A - f_B|$ 回/s
(2) $|f_A - f_B| = N/T$
(3) $n = 6$ 回/s
(4) $N = |f_A - f_B| \cdot T$
補足:うなりの数式的理解

振幅 \(A\) の2つの音 \(y_1 = A\sin 2\pi f_1 t\)、\(y_2 = A\sin 2\pi f_2 t\) を合成すると:

$$y_1 + y_2 = 2A\cos\!\left(\pi(f_1 - f_2)t\right)\sin\!\left(\pi(f_1 + f_2)t\right)$$

振幅部分 \(2A\cos(\pi(f_1 - f_2)t)\) の絶対値が周期 \(1/|f_1 - f_2|\) で変動するため、1秒間に \(|f_1 - f_2|\) 回のうなりが聞こえます。

Point

うなり:振動数 $f_1$, $f_2$ の2音の合成では、1秒間に $|f_1 - f_2|$ 回のうなりが生じる。うなりの周期は $T = 1/|f_1 - f_2|$。うなりから未知の振動数を特定できる。