基本問題301 弦の振動

うなりを用いた振動数の決定

直感的理解
うなりの回数は振動数の差の絶対値なので、未知の振動数は2つの候補が出ます。2つのおんさとのうなりを調べることで、両方に共通する候補が正解です。おんさXの振動数を変える(例えばテープを貼る)ことで候補を絞ることもできます。

問題設定:おんさ A, B, X を用意した。A の振動数は 200 Hz、B の振動数は 250 Hz。X の振動数は不明だが、A と X を同時に鳴らすと 5 回/s のうなりが、B と X を同時に鳴らすと 10 回/s のうなりが聞こえた。16 秒間に 30 回のうなりが聞こえた場合もある。

おんさXの振動数の候補:

うなりの回数は振動数の差の絶対値に等しいので、各条件から候補を立てます。

A(200 Hz)との うなりが 5 回/s より:

$$|f_X - 200| = 5$$ $$f_X = 200 + 5 = 205 \text{ Hz} \quad \text{または} \quad f_X = 200 - 5 = 195 \text{ Hz}$$

B(250 Hz)とのうなりが 10 回/s より:

$$|f_X - 250| = 10$$ $$f_X = 250 + 10 = 260 \text{ Hz} \quad \text{または} \quad f_X = 250 - 10 = 240 \text{ Hz}$$

共通する候補を探す:

Aとの条件:$f_X = 195$ or $205$。Bとの条件:$f_X = 240$ or $260$。

共通する値がないので、問題文に「16秒間に30回のうなり」の条件も用います。これは $30 / 16 = 1.875$ 回/s に相当し、おんさXにテープを貼る(振動数を下げる)等の操作で候補を絞ります。

一般的な解法として:2つのおんさとのうなりで候補を列挙し、すべての条件を同時に満たす $f_X$ が答えです。

答え:
A との条件:$|f_X - 200| = 5$ → $f_X = 195$ or $205$
B との条件:$|f_X - 250| = 10$ → $f_X = 240$ or $260$
両方の条件を同時に満たす値が $f_X$ の振動数。
補足:波の独立性と重ね合わせの原理

2つの波が出会っても互いに影響を及ぼしません(波の独立性)。重なっている部分では変位の和が合成波の変位になります。

Point

うなりによる振動数の決定:$|f_1 - f_X| = n$ からは $f_X = f_1 \pm n$ の2候補が出る。複数のおんさとのうなりを調べたり、おんさに少し手を加えて振動数を変えることで一意に決定できる。