基本例題57 弦の振動

設問(1) 定在波の波長と波の速さ

直感的理解
弦の両端は固定端なので「節」になります。腹が $m$ 個あるとき、弦の長さ $l$ の中に半波長が $m$ 個入ります。つまり $l = m \times \dfrac{\lambda}{2}$ です。シミュレーションでスライダーを動かして、腹の数と波長の関係を体感してみましょう。

設定:弦の長さ $l = 0.50$ m、振動数 $f = 4.6 \times 10^2$ Hz、腹の数 $m = 2$。

各場合ごとに定在波をかき、波長を求めます。振動数 $f$ はどの場合も同じ。

立式:腹が2個なので、弦の長さの中に半波長が2つ入ります。

$$l = m \times \frac{\lambda}{2} \quad \Rightarrow \quad \lambda = \frac{2l}{m} = \frac{2 \times 0.50}{2} = 0.50 \text{ m}$$

波の速さ:

$$v = f\lambda = 4.6 \times 10^2 \times 0.50 = 230 = 2.3 \times 10^2 \text{ m/s}$$
答え:
$$\lambda = 0.50 \text{ m}, \quad v = 2.3 \times 10^2 \text{ m/s}$$
Point

弦の定在波:両端が節。$l = m \times \dfrac{\lambda}{2}$ から波長 $\lambda = \dfrac{2l}{m}$ を求め、$v = f\lambda$ で速さを求める。

設問(2) 腹が3個の定在波の弦の長さ

直感的理解
波長 $\lambda$ は弦を伝わる波の速さ $v$ と振動数 $f$ で決まるため、(1)と同じ $\lambda = 0.50$ m です。腹を3個にするには、弦の長さの中に半波長を3つ収める必要があります。

設定:波長は(1)と同じ $\lambda = 0.50$ m(振動数 $f$ は同じ)。腹の数 $m = 3$。

立式:$l = m \times \dfrac{\lambda}{2}$ に $m = 3$, $\lambda = 0.50$ m を代入します:

$$l = 3 \times \frac{0.50}{2} = 3 \times 0.25 = 0.75 \text{ m}$$
答え:
$$l = 0.75 \text{ m}$$
補足:波の独立性と重ね合わせの原理

2つの波が出会っても互いに影響を及ぼしません(波の独立性)。重なっている部分では変位の和が合成波の変位になります。

Point

弦の振動では振動数 $f$ が同じなら波長 $\lambda$ も同じ。腹の数を変えるには弦の長さ $l$ を変える。$l = m \times \dfrac{\lambda}{2}$。