応用問題324 反射板がある場合のドップラー効果

設問(1) 観測者Bが移動するときのうなり

直感的理解
Bが音源に向かうと、直接音の振動数は高くなりますが、反射音の振動数も変わります。Bが音源に向かっているとき、反射板Cからは遠ざかっていることに注意。直接音のほうが振動数が高くなるのか、反射音のほうが高いのか、向きを整理して考えましょう。

Bが直接聞く音 $f_1$:音源Aは静止($v_\text{S} = 0$)、BはAに向かって移動($v_0 = v$)。

(音の伝わる向きはA→B。Bはこの向きに逆らって進む→ $v_0 = +v$、すなわち $\frac{V - (-v)}{V} = \frac{V+v}{V}$)

Bが反射板Cから聞く音 $f_2$:

Step 1:壁Cが受け取る振動数。Aは静止、Cも静止 → $f_C = f_0$。

Step 2:CはBに対して静止音源。BはCから遠ざかる($v_0 = v$)。

うなりの回数:

うなりの周期:

答え:
$$T = \frac{V}{2v f_0}$$
Point

直接音と反射音の振動数の差がうなり。観測者が音源に近づき反射板から遠ざかると、一方は高く他方は低くなるため、うなりが明確に生じる。

設問(2) 反射板Cが動くとき

直感的理解
反射板Cが音源に向かって速さ $u$ で移動する場合、Cは「動く観測者」として音を受け取り、次に「動く音源」として反射音を出します。2段階のドップラー効果を適用します。

Step 1:反射板Cが受け取る振動数

Cは音源Aに向かって速さ $u$ で接近(動く観測者)。

$$f_C = \frac{V + u}{V} f_0$$

Step 2:Cが反射音を出す(動く音源)

CはBに向かって速さ $u$ で近づく(音の伝わる向き C→B に対して同じ向き)。Bが観測する振動数(Bは静止とする):

$$f_2 = \frac{V}{V - u} f_C = \frac{V}{V - u} \times \frac{V + u}{V} f_0 = \frac{V + u}{V - u} f_0$$
答え:
$$f_2 = \frac{V + u}{V - u} f_0$$
補足:Bも動いている場合

Bが速さ $v$ で音源に向かい(反射板から遠ざかり)、Cが速さ $u$ で音源に向かう場合:

$$f_2 = \frac{V - v}{V - u} \times \frac{V + u}{V} f_0$$

BがCから遠ざかるため $V - v$、CがBに近づく音源なので $V - u$ が分母。

Point

動く反射板のドップラー効果:$f' = \dfrac{V + u}{V - u} f_0$。「動く観測者」と「動く音源」の2段階を順に適用する。

🧮 数値計算で確認

波長 \(\lambda = 0.80\) m、振動数 \(f = 425\) Hz の場合:

$$v = f\lambda = 425 \times 0.80 = 340 \text{ m/s}$$ $$T = \frac{1}{f} = \frac{1}{425} \fallingdotseq 2.4 \times 10^{-3} \text{ s}$$ $$\text{2.0 m 先に到達する時間: } t = \frac{2.0}{340} \fallingdotseq 5.9 \times 10^{-3} \text{ s}$$