水面上の点 P が振動数 $f$ [Hz] で上下に振動し、水面波を発生させます。水面波の速さは一定で $u$ [m/s]、点 P は速さ $v$ [m/s] で右に移動しています。
(1)水面波の速さ:
水面波の速さは波源の運動に依存せず、媒質(水面)で決まる一定値です。
$$\text{水面波の速さ} = u \text{ [m/s]}$$(2)P の後方の波長:
1周期 $T = 1/f$ の間に、波源は $v/f$ だけ前方へ進みます。波は全方向に $u/f$ だけ広がるので、後方の波長は:
$$\lambda_{\text{後}} = \frac{u}{f} + \frac{v}{f} = \frac{u + v}{f}$$(3)P の前方にいる静止した観測者が受け取る振動数:
前方の波長は波源が追いかける分だけ短くなります:
$$\lambda_{\text{前}} = \frac{u}{f} - \frac{v}{f} = \frac{u - v}{f}$$静止した観測者には波が速さ $u$ で届くので:
$$f' = \frac{u}{\lambda_{\text{前}}} = \frac{u}{\dfrac{u - v}{f}} = \frac{u\,f}{u - v}$$$v > u$ のとき、前方に波が届かなくなり衝撃波(マッハコーン)が発生します。これは超音速飛行で生じるソニックブームと同じ原理です。水面波でも船が水面波の速度を超えると V 字形の波が観察できます。
ドップラー効果は音波に限らない:水面波・光波など、あらゆる波動現象で起こる。公式の構造は同じで、$V$(波速)の部分に各波の伝搬速度を入れればよい。
たとえば振動数 \(f = 500\) Hz、波長 \(\lambda = 0.68\) m の音波の場合:
$$v = f\lambda = 500 \times 0.68 = 340 \text{ m/s}$$ $$T = \frac{1}{f} = \frac{1}{500} = 2.0 \times 10^{-3} \text{ s}$$