設定:パトカーの速さ $u$、自転車の速さ $v$、音の速さ $V$。追い越す前は同じ向きに進行。
追い越す前:パトカーがOの後方から近づきます。音源→観測者の向きを正とすると、パトカーもOも同じ向き(正の向き)に動きます。
ドップラー効果の一般公式 $f' = \dfrac{V - v_o}{V - v_s} f$ に代入:
$u > v$(パトカーのほうが速い)なので $V - v > V - u$、したがって $f' > f$(高く聞こえる)。
音源と観測者が同じ向きに動くとき:$f' = \dfrac{V - v_0}{V - v_\text{S}} f$。$v_\text{S}$, $v_0$ は音の伝わる向き(音源→観測者)を正。
追い越した後:パトカーは前方、Oは後方。音はパトカーから後方のOに伝わります。
音源の速度 $v_\text{S} = -u$(音の伝わる向きと逆)、観測者の速度 $v_0 = -v$(音の伝わる向きと逆):
$$f'' = \frac{V - (-v)}{V - (-u)} f = \frac{V + v}{V + u} f \text{ [Hz]}$$$u > v$(パトカーのほうが速い)のとき:
直感と一致します。追い越すときにサイレンの音が「ピーポー」から低くなるのはこの効果です。
追い越す前後で公式の $v_\text{S}$, $v_0$ の符号が反転する。近づくとき $f' > f$、遠ざかるとき $f'' < f$。
たとえば音速 \(V = 340\) m/s、音源の振動数 \(f = 1000\) Hz、音源の速度 \(v_s = 20\) m/s(近づく場合):
$$f' = \frac{V}{V - v_s} f = \frac{340}{340 - 20} \times 1000 = \frac{340}{320} \times 1000 \fallingdotseq 1063 \text{ Hz}$$