設定:歯車から反射鏡Cまでの距離 $l$ [m]、歯車の歯数 $m$ 個、歯車の回転を徐々に速くし、$n$ 回転/秒のとき初めて光が見えなくなった。
(1) 周期 $T$:歯車が毎秒 $n$ 回転するので、1回転にかかる時間は
$$T = \frac{1}{n} \text{ [s]}$$(2) 回転回数:歯車は $m$ 個の歯と $m$ 個のすき間をもつので、全体で $2m$ 個の区間があります。光がすき間を通って出た後、戻ってきたとき隣の歯で初めて遮られるためには、歯車がすき間1つ分だけ回転すればよい。すき間1つ分は全周の $\dfrac{1}{2m}$ に相当するので:
$$\text{回転回数} = \frac{1}{2m} \text{ 回転}$$(3) 時間 $t$:光が歯車から反射鏡Cまで往復する距離は $2l$。この間に歯車が $\dfrac{1}{2m}$ 回転するので:
$$t = T \times \frac{1}{2m} = \frac{1}{n} \times \frac{1}{2m} = \frac{1}{2mn} \text{ [s]}$$(4) 光の速さ $c$:距離 $= $ 速さ $\times$ 時間 より
$$c = \frac{2l}{t} = \frac{2l}{\dfrac{1}{2mn}} = 2l \times 2mn = 4mnl \text{ [m/s]}$$フィゾーは1849年にこの方法で光速を測定し、$c \fallingdotseq 3.15 \times 10^8$ m/s という値を得ました。歯車の歯数は720、歯車から反射鏡までの距離は約8.6 kmでした。
フィゾーの実験では光の往復距離 $2l$ と歯車のすき間1つ分の回転時間から光速を求める。$c = 4mnl$ がポイント公式。