基本問題336 レンズによる像

凸レンズの写像公式と平行光入射

直感的理解
凸レンズで遠くの物体の像は焦点の近くにできます。物体が焦点距離の4倍($a = 4f$)にあるとき、像は $b = 4f/3$ の位置にでき、大きさは物体の $1/3$ に縮小します。カメラの原理と同じです。

設定:焦点距離 $f = 15$ cm の凸レンズの前方 $a = 60$ cm に物体を置き、スクリーンで像を観察する。

(1) 像の位置:

レンズの写像公式に $a = 60$ cm、$f = 15$ cm を代入する:

$$\frac{1}{a} + \frac{1}{b} = \frac{1}{f} \quad \Rightarrow \quad \frac{1}{60} + \frac{1}{b} = \frac{1}{15}$$ $$\frac{1}{b} = \frac{1}{15} - \frac{1}{60} = \frac{4 - 1}{60} = \frac{3}{60} = \frac{1}{20}$$ $$\therefore \; b = 20 \text{ cm}$$

$b > 0$ なので実像。レンズの後方 20 cm にスクリーンを置くと鮮明な像が映る。

(2) 像の大きさ:

横倍率の公式より:

$$m = \frac{b}{a} = \frac{20}{60} = \frac{1}{3}$$

像の大きさは物体の $\dfrac{1}{3}$ 倍で、倒立の縮小実像

(3) レンズの下半分を覆った場合:

レンズの各点を通る光はすべて同じ像点に集まる。下半分を覆うと、像を作る光線の数(光量)が減るため像は暗くなるが、像の位置・大きさは変わらない。像が半分消えたり移動したりはしない。

答え:
(1) レンズの後方 $b = 20$ cm にスクリーンを置くと鮮明な実像が得られる
(2) 像の大きさは物体の $1/3$、倒立の実像
(3) レンズの下半分を覆うと、像は暗くなるが位置・大きさは変わらない
補足:実像と虚像の見分け方

実像はスクリーンに映る像(光が実際に集まる点に形成され $b > 0$)、虚像はスクリーンに映らない像($b < 0$)です。凸レンズで物体が焦点の外($a > f$)なら実像、内側($a < f$)なら虚像になります。

Point

レンズの一部を覆っても像は消えない。光量が減るだけで像の位置と大きさは変わらない。これはレンズの全ての点が同じ像点に光を集めるからである。