基本問題360 箔検電器

箔検電器の原理と操作

直感的理解
箔検電器は静電誘導を利用して帯電を調べる装置です。帯電体を近づけると、金属箔に同種の電荷が集まり、箔同士が反発して開きます。箔の開き具合で帯電の度合いがわかります。

箔検電器の構造:金属板、金属棒、金属箔(2枚)がガラス容器内にあります。

正の帯電体を近づけたとき:

  1. 金属板の自由電子が帯電体に引き寄せられ、金属板側に $-$ の電荷が集まる
  2. 金属箔から電子が金属板へ移動 → 箔は $+$ に帯電
  3. 2枚の箔が共に $+$ → 反発して箔が開く

帯電体を金属板に接触させた場合:

帯電体から正の電荷(実際には電子が帯電体へ移動)が移り、検電器全体が正に帯電。帯電体を離しても箔は開いたまま。

具体的な計算:$k_0 = 9.0 \times 10^9$ N$\cdot$m$^2$/C$^2$、電荷 $q = 2.0 \times 10^{-6}$ C、距離 $r = 0.30$ m のとき:

$$F = k_0 \frac{q_1 q_2}{r^2}$$ $$E = k_0 \frac{q}{r^2} = 9.0 \times 10^9 \times \frac{2.0 \times 10^{-6}}{(0.30)^2} = 2.0 \times 10^5 \text{ N/C}$$ $$V = k_0 \frac{q}{r} = 9.0 \times 10^9 \times \frac{2.0 \times 10^{-6}}{0.30} = 6.0 \times 10^4 \text{ V}$$
答え:
(1) 正の帯電体を近づけると、静電誘導により箔が開く
(2) 金属板側に負の誘導電荷、箔側に正の誘導電荷が生じる
(3) 帯電体を離すと箔は閉じる(電荷が均一に戻る)
補足:電場と電位の関係

一様な電場 $E$ では電位差と電場の関係は:

$$V = Ed$$

点電荷の場合、$E = -\frac{dV}{dr}$ で微分の関係にあります。

Point

箔検電器の動作は静電誘導が基本。帯電体を近づけると箔が開き、離すと閉じる。接触させた場合は帯電体を離しても箔は開いたまま(帯電が残る)。