応用問題427 コンデンサーを含む回路

設問(1) $K_1$ を閉じた瞬間

直感的理解
$K_1$ を閉じた瞬間、$C_1, C_2$ は電荷ゼロ(電圧ゼロ)なので導線と同じ扱いです。$R_1$ と $R_2$ が並列になり、それに $R_3$ が直列接続された回路として計算できます。

$t = 0$ の瞬間:$C_1, C_2$ は無電荷 → 電圧 $0$ → 短絡(導線)と同じ

$R_1$ と $R_2$ の並列:$\dfrac{R_1 R_2}{R_1 + R_2} = \dfrac{200 \times 300}{500} = 120\;\Omega$

$R_3$ と直列の全抵抗:$120 + 100 = 220\;\Omega$

答え:
$$I_{R_3} = \frac{6}{110} \fallingdotseq 0.055 \;\text{A}$$
Point

コンデンサーが無電荷のとき(直後)は短絡(導線)、十分時間後は開放(断線)として扱う。

設問(2) $K_1$ を閉じて十分時間後

直感的理解
十分時間が経つと電流がゼロになり、抵抗での電圧降下もゼロになります。すると $C_1, C_2$ の両端にそれぞれ起電力 $E = 12\;\text{V}$ がまるまるかかります。

定常状態:電流 $I = 0$ → $R_1, R_2, R_3$ での電圧降下ゼロ

$C_1, C_2$ の両端にはそれぞれ $E = 12\;\text{V}$ がかかる:

答え:
$$Q_1 = 48 \;\mu\text{C}, \quad Q_2 = 12 \;\mu\text{C}$$

設問(3)(4)(5) $K_2$ を閉じた後

直感的理解
$K_2$ を閉じる前の定常状態で、$K_2$ の両端の電位を確認します。もし等電位なら $K_2$ を閉じても何も変わりません。もし電位差があれば、電荷の再分配が起こります。

$K_2$ を閉じる前の定常状態(設問(2)の結果):

電流ゼロ → すべての抵抗の電圧降下ゼロ

$C_1$ 上極板の電位 = $E = 12\;\text{V}$($R_1$ を通じて)

$C_2$ 上極板の電位 = $E = 12\;\text{V}$($R_2$ を通じて)

$C_1, C_2$ 下極板の電位 = $0\;\text{V}$($R_3$ を通じて)

$K_2$ の両端(M, N)は定常状態で等電位なので、$K_2$ を閉じても電荷の再分配は起こらず、$C_1, C_2$ の電荷は変化しません。

答え:
$$(3)\; Q_1 = 48\;\mu\text{C}, \; Q_2 = 12\;\mu\text{C}(変化なし)$$ $$(4)\; K_2 を通って移動した電荷 = 0$$ $$(5)\; 電流は流れない(M, Nが等電位のため)$$
補足:K₂の両端に電位差がある場合の一般論

もしK₂の両端に電位差があれば、K₂を閉じた瞬間に過渡電流が流れ、新たな定常状態に達するまで電荷が移動します。最終状態では再び電流ゼロとなり、各コンデンサーの電圧は回路方程式から決まります。

この問題では対称性(両方の上極板が同電位、両方の下極板が同電位)のため、電荷移動が起こらないという点が重要です。

Point

スイッチを閉じる前に、そのスイッチの両端の電位を確認する。等電位なら閉じても何も変わらない。電位差があれば過渡現象が起こり電荷が再分配される。