問題設定:複数の油滴の電荷を測定した結果(単位:\(\times 10^{-19}\) C):
4.7, 6.3, 7.8, 9.5, 11.0, 14.1, 15.7 ...
解法:これらの値の最大公約数(電気素量 $e$)を求めます。
隣り合う値の差を取ると:
$$6.3 - 4.7 = 1.6, \quad 7.8 - 6.3 = 1.5, \quad 9.5 - 7.8 = 1.7$$差はすべて約 $1.6 \times 10^{-19}$ C であり、各電荷はこの値の整数倍です:
$$4.7 \fallingdotseq 3 \times 1.57, \quad 6.3 \fallingdotseq 4 \times 1.57, \quad 7.8 \fallingdotseq 5 \times 1.57$$ $$9.5 \fallingdotseq 6 \times 1.57, \quad 15.7 \fallingdotseq 10 \times 1.57$$したがって電気素量は $e \fallingdotseq 1.6 \times 10^{-19}$ C と決まります。
ミリカンの実験で得られたすべての電荷値が $e$ の整数倍であることから、電荷は連続的な値をとれず、離散的(量子化されている)ことが実証されました。これは物質の粒子性を示す重要な証拠です。
複数の油滴について電荷を測定した結果、$q_1 = 3.2 \times 10^{-19}$ C, $q_2 = 4.8 \times 10^{-19}$ C, $q_3 = 8.0 \times 10^{-19}$ C が得られたとします。差をとると
$$q_2 - q_1 = 4.8 \times 10^{-19} - 3.2 \times 10^{-19} = 1.6 \times 10^{-19} \text{ C}$$ $$q_3 - q_2 = 8.0 \times 10^{-19} - 4.8 \times 10^{-19} = 3.2 \times 10^{-19} \text{ C}$$これらの最大公約数を求めると
$$e = \gcd(1.6\times10^{-19},\; 3.2\times10^{-19}) = 1.6 \times 10^{-19} \text{ C}$$よって $q_1 = 2e$, $q_2 = 3e$, $q_3 = 5e$ であり、電荷は必ず $e$ の整数倍です(電荷の量子化)。
数値まとめ:電気素量 $e = 1.6 \times 10^{-19}$ C。電場 $E = 2.0 \times 10^4$ V/m 中で質量 $m = 1.0 \times 10^{-15}$ kg の油滴を静止させる電荷も同じオーダーです。油滴1個あたり複数電子分(例: 3e = 4.8 × 10-19 C)の電荷が付着します。
電気素量の求め方:複数の測定値の差をとり、最大公約数に相当する値を求める。電荷は連続的な値を取れず、必ず \(e\) の整数倍(電荷の量子化)。