例題13 ばねの弾性力

設問(1) ばね定数 $k$ を求める

直感的理解
ばねは「引っ張れば引っ張るほど、同じ比率で強く抵抗する」装置です。力 $F$ と伸び $x$ は比例関係にあり、その比例定数がばね定数 $k$ です。$k$ が大きいほど硬いばね(同じ力でも伸びにくい)ということになります。

条件:98Nの力を加えたとき、ばねが0.14m伸びた。

立式:フックの法則 $F = kx$ を $k$ について解きます。

計算:

答え:
$$k = 7.0 \times 10^2 \text{ N/m}$$
Point

フックの法則 $F = kx$ から、$k = F / x$ で求まる。力と伸びの単位をSI単位(N, m)に揃えてから計算すること。

設問(2) 6.0cm伸ばすのに必要な力

直感的理解
ばね定数 $k$ が分かれば、伸ばしたい長さ $x$ に $k$ をかけるだけで必要な力が求まります。$F$-$x$ グラフは原点を通る直線で、傾きが $k$ です。

条件:$k = 7.0 \times 10^2$ N/m、$x = 6.0$ cm $= 0.060$ m

注意:伸びの単位を cm から m に変換します。

答え:
$$F = 42 \text{ N}$$
Point

フックの法則の計算では単位の変換を忘れないこと。特に cm → m の変換($\div 100$)を忘れると答えが100倍ずれる。

設問(3) おもりをつるして静止させるときの伸び

直感的理解
天井からばねでおもりをつるすと、重力が下に引き、ばねの弾性力が上に引きます。この2力がつりあうとき物体は静止します。重いおもりほど伸びが大きくなります。「力のつりあい」を初めて使う設問です。

条件:$k = 7.0 \times 10^2$ N/m、$m = 5.0$ kg、$g = 9.8$ m/s$^2$

立式:おもりが静止しているので、力のつりあいの条件を使います。

鉛直上向きの弾性力 $kx$ と鉛直下向きの重力 $mg$ がつりあう:

計算:

答え:
$$x = 7.0 \text{ cm}$$
補足:ばねにはたらく力の図(力のつりあい)

おもりにはたらく力は次の2つだけです:

  • 重力 $mg$:鉛直下向き
  • 弾性力 $kx$:鉛直上向き(ばねが伸びているので、縮もうとする方向)

静止 → 加速度ゼロ → 合力ゼロ → $kx - mg = 0$ → $x = mg/k$ と求められます。

Point

ばねにおもりをつるして静止 → 力のつりあい($kx = mg$)から伸びを求める。これは「力のつりあい」の最も基本的な適用例。