設定:質量 $m = 10\,\text{kg}$、重力加速度 $g = 9.8\,\text{m/s}^2$、糸の張力 $T = 148\,\text{N}$。
Step 1:力の確認
物体にはたらく力は、鉛直上向きの張力 $T$ と、鉛直下向きの重力 $W = mg$ の2力です。
Step 2:正の向きを設定
鉛直上向きを正とし、加速度を $a\,[\text{m/s}^2]$ とおきます。
Step 3:運動方程式を立てる
$a > 0$ なので、向きは鉛直上向きです。
運動方程式の立て方:(1) 正の向きを決める → (2) 物体にはたらく力をすべて列挙 → (3) $ma = $(正の向きの力)$-$(負の向きの力)で合力を求める。
設定:鉛直下向きに加速度 $a = 2.0\,\text{m/s}^2$ で下降中。
立式:鉛直下向きを正として運動方程式を立てます。
計算:
下向きに加速 → 重力 $>$ 張力。$T = m(g - a)$ で張力は重力より小さくなる。
設定:一定の速さ $4.0\,\text{m/s}$ で上昇 → 等速運動 → $a = 0$
立式:速度が一定なので加速度 $a = 0$。運動方程式より:
計算:
「上向きに動いているから上向きの力が大きい」というのはよくある誤解です。ニュートンの第一法則(慣性の法則)より、物体が等速直線運動をしているとき、合力はゼロです。
力は速度の変化(加速度)を決めるのであって、速度の向き自体を決めるのではありません。
質量 $m = 2.0$ kg の物体を一定の速さで水平面上を引くとき、動摩擦係数 $\mu' = 0.30$ から動摩擦力は
$$f = \mu' mg = 0.30 \times 2.0 \times 9.8 \fallingdotseq 5.88 \text{ N}$$等速運動なので $a = 0$、ニュートンの第二法則より合力は $0$。したがって水平に加える力は摩擦力とつりあう:
$$F = f \fallingdotseq 5.88 \text{ N}$$この物体を $s = 5.0$ m 動かす仕事は
$$W = Fs = 5.88 \times 5.0 \fallingdotseq 29.4 \text{ J}$$等速運動では運動エネルギーが増加しないので、与えた仕事はすべて摩擦で熱になります。
等速運動 → $a = 0$ → 合力 $= 0$。速度が一定なら、物体にはたらく力はつりあっている。速度の大きさや向きは関係ない。