問題53 あらい水平面上の運動

設問(1) すべり出す条件

直感的理解
物体がすべり出すには、加える力が最大静止摩擦力を超える必要があります。ここでは動摩擦係数 $\mu'$ が与えられていますが、物体がすべり出す条件(等速でちょうど動く条件)は $F \geq \mu' mg$ です。

すべり出す条件:

力 $F$ が摩擦力より大きければすべり出します。動摩擦力は $f' = \mu' mg$ なので:

答え:
力 $F$ が $\mu' mg$ より大きいとき物体はすべり出す
Point

水平面上で物体をすべらせる条件は $F > \mu' mg$(動摩擦係数使用時)。$F = \mu' mg$ のとき等速運動。

設問(2) $F$ を2倍にしたときの加速度

直感的理解
力を2倍にすると、加える力は $2\mu'mg$ ですが摩擦力は $\mu'mg$ のまま変わりません。合力は $2\mu'mg - \mu'mg = \mu'mg$ となり、加速度は $a_0 = \mu'g$ です。

設定:$F = 2\mu'mg$(設問(1)のすべり出す力の2倍)。

運動方程式:

答え:
$$a_0 = \mu' g\,\text{[m/s}^2\text{]}$$
補足:力のつりあいと運動方程式の違い

力のつりあい($a = 0$)は運動方程式 $F = ma$ の特殊な場合です。加速度が0でないとき、合力は $F_{\text{net}} = ma$ で質量と加速度の積になります。

数値計算:例えば \(v_0 = 0\) m/s、\(a = 2.0\) m/s²、\(t = 3.0\) s のとき:

$$v = v_0 + at = 0 + 2.0 \times 3.0 = 6.0 \text{ m/s}$$ $$x = v_0 t + \frac{1}{2}at^2 = 0 + \frac{1}{2} \times 2.0 \times 3.0^2 = 9.0 \text{ m}$$
Point

動摩擦力は速度によらず一定値 $\mu'mg$。合力 = 加える力 - 動摩擦力 で加速度が求まる。力を2倍にしても加速度は力に比例しない(摩擦力は一定なので)。