例題22 仕事

解説

直感的理解
物体が「一定の速度」で動いているということは、加速度がゼロ、つまり力がつりあっているということです。水平方向では、加える力 \(F\) と動摩擦力 \(F'\) が等しくなっています。だから、加える力 = 動摩擦力 を求めれば、仕事が計算できます。

方針:一定の速度で動いている → 力のつりあい → 水平方向の力 \(F = F'\)(動摩擦力)

Step 1:動摩擦力を求める

鉛直方向のつりあいより \(N = mg\) なので、動摩擦力は:

Step 2:水平方向のつりあい

一定の速度で動いているので:

Step 3:仕事を計算

仕事の定義 \(W = Fx\) より:

数値計算:\(F=20\) N、\(d=1.0\) m、\(\theta=30°\):

$$W = Fd\cos\theta = 20 \times 1.0 \times 0.87 \fallingdotseq 17 \text{ J}$$ $$\text{垂直成分は仕事をしない}$$ $$W = F_x \cdot d \text{(力の移動方向成分 × 距離)}$$
答え:
$$W = 4.9 \times 10^2 \text{ J}$$
補足:力の向きと仕事の正負

仕事 \(W = Fx\cos\theta\) において:

  • \(\theta = 0°\)(力と移動方向が同じ)→ 正の仕事(今回の加える力)
  • \(\theta = 180°\)(力と移動方向が逆)→ 負の仕事(動摩擦力がする仕事)
  • \(\theta = 90°\)(力と移動方向が垂直)→ 仕事ゼロ(垂直抗力、重力)

この問題で動摩擦力がする仕事は \(W_{摩擦} = -F'x = -98 \times 5.0 = -490\) J(負の仕事)です。

Point

「一定の速度で動いている」→ 力がつりあっている → 加える力 = 動摩擦力。仕事は \(W = Fx\) で求まる。動摩擦力 \(F' = \mu' mg\) を忘れずに。