問題58 仕事

解説

直感的理解
糸の張力は常に運動方向に垂直です(糸の方向と移動方向が直交する)。だから張力の仕事はゼロです。一方、重力は下向きに一定で、おもりは高さ \(h = L(1 - \cos 60°)\) だけ下がるので、重力は正の仕事をします。

Step 1:張力がする仕事 \(W_1\)

張力 \(T\) は常に糸に沿った方向(向心方向)にはたらき、おもりの運動方向(接線方向)に垂直です。力と変位が直交するので:

$$ W_1 = T \cos 90° \times d = 0 $$

Step 2:重力がする仕事 \(W_2\)

おもりの下降する高さ \(h\) は:

$$ h = L(1 - \cos 60°) = 0.30 \times (1 - 0.50) = 0.30 \times 0.50 = 0.15 \;\text{m} $$

重力は下向き、おもりは \(h\) だけ下がるので正の仕事:

$$ W_2 = mgh = 5.0 \times 9.8 \times 0.15 = 7.35 \fallingdotseq 7.4 \;\text{J} $$
答え:
\(W_1 = 0\) J(張力の仕事)
\(W_2 = 7.4\) J(重力の仕事)
補足:なぜ張力の仕事はゼロなのか

仕事は \(W = F \cos\theta \times d\) で計算します。ここで \(\theta\) は力と移動方向のなす角です。

糸の張力は常に糸に沿って中心方向を向き、おもりは糸に垂直な方向(円の接線方向)に移動します。したがって \(\theta = 90°\) で \(\cos 90° = 0\)、仕事はゼロです。

これは垂直抗力の仕事がゼロになるのと同じ理由です。

Point

運動方向に垂直な力は仕事をしない(張力・垂直抗力)。重力の仕事は経路によらず高さの差で決まる:\(W = mgh\)。