例題30 熱力学第一法則

解説

直感的理解
断熱圧縮では外部との熱のやりとりがないため \(Q = 0\) です。外から仕事 \(W\) を加えると、そのエネルギーはすべて気体の内部エネルギーの増加に使われます。気体の温度が上がるイメージです。

解法

熱力学第一法則 $\Delta U = Q + W$ を用いる。

$$ \Delta U = Q + W = 0 + 6 = 6 \;\text{J} $$

よって、気体の内部エネルギーは 6 J 増加 した(温度上昇)。

答え: 内部エネルギーは 6 J 増加した。
補足:仕事の符号の約束

熱力学第一法則 \(\Delta U = Q + W\) では、気体がされた仕事を正とします。圧縮では外部が気体に仕事をするので \(W > 0\)、膨張では気体が外部に仕事をするので \(W < 0\) です。

教科書によっては \(\Delta U = Q - W'\)(\(W'\) は気体がした仕事)とする場合もあるので注意。

数値計算:質量 \(m = 2.0\) kg、加速度 \(a = 3.0\) m/s² のとき:

$$F = ma = 2.0 \times 3.0 = 6.0 \text{ N}$$ $$W = mg = 2.0 \times 9.8 = 19.6 \text{ N}$$
Point

熱力学第一法則:\(\Delta U = Q + W\)。断熱過程(\(Q = 0\))では \(\Delta U = W\) となり、気体にした仕事がそのまま内部エネルギー変化になる。