問題81 融解熱

解説

直感的理解
氷を水にするには 3 段階の加熱が必要です:(1) 氷のまま温度を上げる、(2) 0 ℃ で氷を溶かす(この間温度は変わらない)、(3) 水の温度を上げる。融解中は加えた熱が結合を壊すことに使われるため温度が一定に保たれます。

(1) 氷の温度上昇($-20\;°\text{C} \to 0\;°\text{C}$):

氷の比熱 $c_{\text{氷}} = 2.1\;\text{J/(g·°C)}$、質量 $m = 50\;\text{g}$、温度変化 $\Delta T = 20\;°\text{C}$ より:

$$Q_1 = mc_{\text{氷}}\Delta T = 50 \times 2.1 \times 20 = 2100 = 2.1 \times 10^3\;\text{J}$$

(2) 融解($0\;°\text{C}$ の氷 → $0\;°\text{C}$ の水):

氷の融解熱 $L = 334\;\text{J/g}$ を使い:

$$Q_2 = mL = 50 \times 334 = 16700 = 1.67 \times 10^4\;\text{J}$$

(3) 水の温度上昇($0\;°\text{C} \to t\;°\text{C}$):

水の比熱 $c_{\text{水}} = 4.2\;\text{J/(g·°C)}$ より:

$$Q_3 = mc_{\text{水}} \times t = 50 \times 4.2 \times t = 210t\;\text{J}$$
答え:
(1) \(Q_1 = 2.1 \times 10^3\) J
(2) \(Q_2 = 1.67 \times 10^4\) J
(3) \(Q_3 = 210t\) J
補足:融解熱と蒸発熱の比較

融解熱(334 J/g)に比べ、蒸発熱(2260 J/g)は約 7 倍も大きいです。液体 → 気体の方が分子間の結合を切るのに多くのエネルギーを必要とします。

Point

状態変化を含む加熱:温度上昇は \(Q = mc\Delta T\)、状態変化は \(Q = mL\)。温度変化と状態変化を分けて計算し、足し合わせる。