例題33 y-x図とy-t図

解説

直感的理解
y-x図は「ある瞬間の波の写真」、y-t図は「ある場所での媒質の振動記録」です。正の向きに進む波では、y-t図はy-x図を左右反転させたものになります。また場所がずれると、y-t図は時間方向にずれます。

Step 1:波の基本量の確認

y-x図から波長 \(\lambda\) を読み取ります。1周期分の長さが \(\lambda = 6.3\) cm、波の速さが \(v = 6.30\) cm/s なので、周期は:

$$ T = \frac{\lambda}{v} = \frac{6.3}{6.30} = 1.0\;\text{s} $$

Step 2:x = 0 でのy-t図

正の向きに進む波の式は:

$$ y = A\sin\!\left(\frac{2\pi}{\lambda}(x - vt)\right) $$

\(x = 0\) を代入すると:

$$ y(0,\,t) = A\sin\!\left(-\frac{2\pi v}{\lambda}t\right) = -A\sin\!\left(\frac{2\pi}{T}t\right) $$

これはy-x図を左右反転(\(x\) を \(-x\) に置換)した形と同じです。つまりy-t図は負の正弦波になります。

Step 3:x = 5.0 cm でのy-t図

\(x = 5.0\) cm の媒質は、波が \(x = 0\) から届くまでに時間がかかります。その遅れ時間は:

$$ \Delta t = \frac{x}{v} = \frac{5.0}{6.30} \fallingdotseq 0.79\;\text{s} $$

よって \(x = 5.0\) cm のy-t図は、\(x = 0\) のy-t図を時間方向に \(\Delta t \fallingdotseq 0.79\) s だけ右に平行移動した波形になります。

答え:
(1) \(x = 0\) のy-t図:y-x図を左右反転した正弦波(周期 \(T = 1.0\) s)
(2) \(x = 5.0\) cm のy-t図:(1)を時間方向に \(\frac{5.0}{6.30} \fallingdotseq 0.79\) s 右にずらした波形
補足:y-x図とy-t図の変換のコツ

正の向きに進む波:y-t図はy-x図の左右反転(時間の向きが波の進行と逆だから)。

負の向きに進む波:y-t図はy-x図と同じ形

Point

y-x図からy-t図への変換:正の向きに進む波では左右反転。位置 \(x\) での遅れ時間 \(\Delta t = x / v\) 分だけy-t図を右にずらす。