問題109 音の反射

解説

直感的理解
音が山に当たって戻ってくるまでの時間で距離が分かります。静止時は単純に往復距離 \(= Vt\)。船が動いている場合は、行きと帰りで音が進む距離が異なるため、船の移動分を補正します。

(1) 船が静止している場合

音が山まで往復するので、往復距離 \(= VT\) より:

$$ d = \frac{VT}{2} = \frac{340 \times 4.0}{2} = 680 \text{ m} $$

(2) 船が \(v = 6.0\) m/s で山に向かう場合

汽笛を鳴らした時点の距離を \(d\) とする。音が山に届くまでの時間を \(t_1\)、反射音が船に戻るまでの時間を \(t_2\) とする。

行き:音は速さ \(V\) で山に向かい、\(Vt_1 = d\) なので \(t_1 = d/V\)。

帰り:\(t_1\) の間に船は \(vt_1\) だけ山に近づいている。反射音は速さ \(V\) で戻り、船は速さ \(v\) で近づくので:

$$ (V + v)t_2 = d - vt_1 = d\!\left(1 - \frac{v}{V}\right) = \frac{d(V - v)}{V} $$

全体の時間 \(T = t_1 + t_2\) を整理すると:

$$ T = \frac{d}{V} + \frac{d(V-v)}{V(V+v)} = \frac{d(V+v) + d(V-v)}{V(V+v)} = \frac{2d}{V+v} $$

よって:

$$ d = \frac{T(V+v)}{2} = \frac{4.0 \times (340 + 6.0)}{2} = 692 \text{ m} \fallingdotseq 698 \text{ m} $$
答え:
(1) \(d = 680\) m
(2) \(d \fallingdotseq 698\) m
補足:船が動く場合のポイント

音速は空気(媒質)に対して一定です。船が動いても音速は変わりませんが、船と山の距離が刻々と変化するため、行きと帰りの所要時間が異なります。

Point

音の反射で距離を測る:静止時 \(d = \dfrac{VT}{2}\)。移動時は行きと帰りの距離変化を考慮して \(d = \dfrac{T(V+v)^2}{2V+v}\)。