教科書(物理) 問34:火星での重力加速度

解法

直感的理解

重力加速度は「天体の質量が大きいほど大きく、半径が大きいほど小さい」。質量が半分で半径が半分なら、\(g' = g \times 0.5 / 0.5^2 = 2g\)…ではなく、\(g' = g \times (M'/M) / (R'/R)^2\) で正確に計算する。

火星の半径は地球の半径の0.5倍、質量は地球の質量の0.1倍とする。

地球の重力加速度 \(g = GM/R^2\) と火星の重力加速度 \(g' = GM'/R'^2\) の比:

$$ \frac{g'}{g} = \frac{M'/M}{(R'/R)^2} = \frac{0.1}{0.5^2} = \frac{0.1}{0.25} = 0.4 $$

数値例:質量 2.0 kg の物体が高さ 5.0 m から落下すると、位置エネルギーの減少は \(mgh = 2.0 \times 9.8 \times 5.0 = 98\) J。地面での速さは \(v = \sqrt{2gh} = \sqrt{2 \times 9.8 \times 5.0} = \sqrt{98} \fallingdotseq 9.9\) m/s です。

答え
$$ g' = 0.4\,g $$ 火星の重力加速度は地球のおよそ0.4倍。
📐 補足:力学的エネルギー保存の条件

保存力(重力・弾性力)のみが仕事をする場合、力学的エネルギーは保存されます。摩擦力や空気抵抗などの非保存力が仕事をすると、その分だけ力学的エネルギーは減少し、熱エネルギーなどに変換されます。

Point

$$ g = GM/R^2 $$ を使えば、質量比と半径比から他の天体の重力加速度を求められる。\(R\) が半分なら \(R^2\) は1/4 になるので、分母が小さくなり \(g\) は大きくなる方向に効く点に注意。