上昇中のエレベーターが加速すると、体が重く感じる。ばねばかりの示す値は「重力+慣性力」の合計。エレベーターが上向きに加速度 \(a\) で動くとき、慣性力は下向きに \(ma\) だから、ばねにかかる力は \(mg + ma = m(g+a)\) になる。
エレベーターが上向きに加速度 \(a\) で運動しているとき、エレベーター内から見た物体のつりあい:
(1) 慣性力
エレベーターの加速度が上向き \(a\) なので、慣性力は加速度と逆向き = 下向きに \(ma\)。
(2) ばねの弾性力
エレベーター内のつりあいの式(鉛直方向):
$$ F = mg + ma = m(g + a) $$ばねの伸び \(x\) から \(F = kx\) が読み取れれば、
$$ a = \frac{F}{m} - g = \frac{kx}{m} - g $$数値例:質量 2.0 kg の物体が高さ 5.0 m から落下すると、位置エネルギーの減少は \(mgh = 2.0 \times 9.8 \times 5.0 = 98\) J。地面での速さは \(v = \sqrt{2gh} = \sqrt{2 \times 9.8 \times 5.0} = \sqrt{98} \fallingdotseq 9.9\) m/s です。
地上から見ると、物体は上向きに加速度 \(a\) で運動。運動方程式は:
$$ ma = F - mg \quad \therefore\, F = m(g + a) $$慣性力を使う場合と同じ結果。慣性力は計算を「つりあい」の形にまとめるための便利な道具。
上向き加速のエレベーターでは体が重く、下向き加速(減速上昇や自由落下)では体が軽く感じる。ばねばかりの読みは \(m(g+a)\) と \(m(g-a)\) で変化する。