教科書(物理) 問1:正弦波の波形移動

解法

直感的理解

波形のスナップショット(y-x 図)は「写真」のようなもの。時間が経つと写真全体が進行方向にスライドするイメージです。山や谷の形は変わらず、位置だけが \(vt\) だけずれます。

Step 1:移動距離を求める

波は \(x\) 軸正の向きに速さ \(v = 0.10\) m/s で進むので、\(t = 30\) s 後の移動距離は:

$$d = vt = 0.10 \times 30 = 3.0 \text{ m}$$

Step 2:波形を右に平行移動

正弦波の式は時刻 \(t\) のとき:

$$y(x, t) = A\sin\!\left(\frac{2\pi}{\lambda}(x - vt)\right)$$

\(t = 30\) s を代入すると:

$$y(x, 30) = 2.0\sin\!\left(\frac{2\pi}{2.0}(x - 3.0)\right) = 2.0\sin\!\left(\pi(x - 3.0)\right)$$

これは \(t = 0\) の波形を \(x\) 軸正方向に \(3.0\) m 平行移動したものです。

数値計算の確認:振動数 5.0 Hz、波長 4.0 cm の水面波の速さは \(v = f\lambda = 5.0 \times 0.040 = 0.20\) m/s。2つの波源間の距離が 10 cm のとき、経路差 2.0 cm = 半波長で弱め合います。

答え
\(t = 30\) s での波形は、\(t = 0\) の波形を \(x\) 軸正方向に \(3.0\) m 平行移動したもの。
補足:波の移動距離と波長の関係

移動距離 \(d = 3.0\) m は波長 \(\lambda = 2.0\) m の \(1.5\) 倍です:

$$\frac{d}{\lambda} = \frac{3.0}{2.0} = 1.5$$

つまり波は \(1.5\) 波長分だけ移動しており、位相にして \(3\pi\) ラジアン(\(1.5\) 周期分)のずれに相当します。

Point

y-x 図(波形)は時間 \(\Delta t\) 後に \(v\Delta t\) だけ進行方向にずれます。波形の「形」は変わらず「位置」だけが変わることを押さえましょう。スライダーを動かして確認してみてください。