円運動する音源は常に接線方向に動いています。観測者が十分遠くにいれば、観測者方向と接線の角度 \(\theta\) が変化します。\(\theta = 0\)(真っすぐ近づく)のとき最大、\(\theta = 180°\)(真っすぐ遠ざかる)のとき最小です。
有効速度の導出
円運動の接線速度 \(v_s\) のうち、観測者 O の方向(SO 方向)への射影が有効速度です。O が十分遠くにいれば SO 方向はほぼ一定で、
$$ v_{\text{eff}} = v_s \cos\theta $$ここで \(\theta\) は接線方向と SO 方向のなす角です。
最大振動数(音源が O に向かって動くとき、\(\cos\theta = 1\)):
$$ f_{\max} = \frac{V}{V - v_s} f = \frac{340}{340 - 10} \times 680 = \frac{340}{330} \times 680 = 700.6 \text{ Hz} $$最小振動数(音源が O から遠ざかるとき、\(\cos\theta = -1\)):
$$ f_{\min} = \frac{V}{V + v_s} f = \frac{340}{340 + 10} \times 680 = \frac{340}{350} \times 680 = 660.6 \text{ Hz} $$数値計算の確認:音速 340 m/s、振動数 850 Hz の音の波長は \(\lambda = 340 / 850 = 0.40\) m/s × s = 40 cm。スピーカー間の距離 2.0 m で経路差が 20 cm なら、半波長の整数倍かどうかで干渉条件が決まります。
1周あたりの振動数変化は正弦的です:
$$ f'(t) = \frac{V}{V - v_s \cos(\omega t + \phi)} f $$ここで \(\omega = v_s / r\) は角速度。振動数は \(f_{\min}\) と \(f_{\max}\) の間を周期的に変化します。厳密には \(\cos\) のドップラー公式なので正弦波ではありませんが、\(v_s \ll V\) ならほぼ正弦的に近似できます。
等速円運動の音源は、接線速度の観測者方向成分でドップラー効果が決まります。最接近・最遠方の瞬間に最大・最小振動数になります。