下のシミュレーションでスライダーを動かし、極板間隔 \(d\) を変化させてみましょう。「電池なし」と「電池あり」を切り替えると、一定に保たれる量(\(Q\) or \(V\))が異なることが確認できます。
電池を外すと電荷の移動経路がなくなるため、極板に蓄えられた電気量は変わりません。
初期状態:
$$ Q = CV = 30 \times 10^{-12} \times 15 = 4.5 \times 10^{-10} \text{ C} $$間隔を半分にした後:
平行板コンデンサーの電気容量は \(C = \dfrac{\varepsilon_0 S}{d}\) なので、\(d \to \dfrac{d}{2}\) のとき
$$ C' = \frac{\varepsilon_0 S}{d/2} = 2 \cdot \frac{\varepsilon_0 S}{d} = 2C = 60 \text{ pF} $$\(Q\) 一定なので
$$ V' = \frac{Q}{C'} = \frac{4.5 \times 10^{-10}}{60 \times 10^{-12}} = 7.5 \text{ V} $$電池がつながったままなので、電位差は \(V = 15\) V に保たれます。
間隔を半分にした後:
電気容量は (1) と同様に \(C' = 2C = 60\) pF
\(V\) 一定なので
$$ Q' = C'V = 60 \times 10^{-12} \times 15 = 9.0 \times 10^{-10} \text{ C} $$数値計算の確認:電気素量 \(e = 1.6 \times 10^{-19}\) C の電子が電位差 100 V で加速されると、運動エネルギーは \(eV = 1.6 \times 10^{-19} \times 100 = 1.6 \times 10^{-17}\) J = 100 eV です。
| 電池なし (1) | 電池あり (2) | |
|---|---|---|
| 一定量 | \(Q = 4.5 \times 10^{-10}\) C | \(V = 15\) V |
| 電気容量 | \(C' = 60\) pF | \(C' = 60\) pF |
| 変化する量 | \(V' = 7.5\) V(半減) | \(Q' = 9.0 \times 10^{-10}\) C(倍増) |
電気容量が2倍になったとき、\(Q\) 一定なら \(V\) は半分に、\(V\) 一定なら \(Q\) は2倍になります。つまり \(Q = CV\) の関係が常に成り立ちます。
「電池あり / なし」を最初に確認するのがコンデンサー問題の基本戦略です。
この判断を間違えると、すべての計算が崩れます。問題文の「電池を外す」「電池に接続したまま」といった記述を見逃さないようにしましょう。