教科書(物理) 例題6:コンデンサーの接続

(1) 並列接続の合成容量と電気量

直感的理解
並列接続では、2つのコンデンサーに同じ電圧がかかります。極板面積を合わせたのと同じ効果なので、容量は単純に足し合わせるだけ。全体の電気量は合成容量に電圧をかければ求まります。

並列接続では、各コンデンサーにかかる電圧は電池の電圧 \(V\) と等しい。

合成容量:

全体の電気量:

答え
合成容量 \(C = 9\) μF、全体の電気量 \(Q = 1.08 \times 10^{-4}\) C
補足:個別の電気量から確認

各コンデンサーの電気量を個別に求めて足し合わせても同じ結果になります。

$$ Q_1 = C_1 V = 3 \times 10^{-6} \times 12 = 3.6 \times 10^{-5} \text{ C} $$ $$ Q_2 = C_2 V = 6 \times 10^{-6} \times 12 = 7.2 \times 10^{-5} \text{ C} $$ $$ Q = Q_1 + Q_2 = 3.6 \times 10^{-5} + 7.2 \times 10^{-5} = 1.08 \times 10^{-4} \text{ C} $$
Point

並列接続では電圧が共通。合成容量は各容量の和 \(C = C_1 + C_2\)。容量が大きいほど蓄えられる電荷が多い。

(2) 直列接続の合成容量と各コンデンサーの電圧

直感的理解
直列接続では、電荷の移動経路が一本道。最初のコンデンサーの右極板から出た電荷が次のコンデンサーの左極板に入るので、どちらのコンデンサーにも同じ電気量 \(Q\) が蓄えられます。容量が小さい方が電圧を多く受け持ちます。

直列接続では、各コンデンサーに蓄えられる電気量 \(Q\) は等しい。

合成容量:

$$ \frac{1}{C} = \frac{1}{C_1} + \frac{1}{C_2} = \frac{1}{3} + \frac{1}{6} = \frac{2+1}{6} = \frac{1}{2} $$ $$ \therefore\ C = 2 \text{ μF} $$

各コンデンサーに蓄えられる電気量:

$$ Q = CV = 2 \times 10^{-6} \times 12 = 2.4 \times 10^{-5} \text{ C} $$

各コンデンサーの電圧:

$$ V_1 = \frac{Q}{C_1} = \frac{2.4 \times 10^{-5}}{3 \times 10^{-6}} = 8 \text{ V} $$ $$ V_2 = \frac{Q}{C_2} = \frac{2.4 \times 10^{-5}}{6 \times 10^{-6}} = 4 \text{ V} $$

検算:\(V_1 + V_2 = 8 + 4 = 12\) V = \(V\)(電池の電圧と一致)

答え
合成容量 \(C = 2\) μF、\(V_1 = 8\) V、\(V_2 = 4\) V
別解:電圧の分配比から直接求める

直列接続で電気量 \(Q\) が共通なので、\(Q = C_1 V_1 = C_2 V_2\) より:

$$ \frac{V_1}{V_2} = \frac{C_2}{C_1} = \frac{6}{3} = 2 $$

電圧の合計が \(V_1 + V_2 = 12\) V なので:

$$ V_1 = 12 \times \frac{2}{3} = 8 \text{ V},\quad V_2 = 12 \times \frac{1}{3} = 4 \text{ V} $$

容量の逆比で電圧が配分されることを覚えておくと便利です。

Point

直列接続では電気量が共通。合成容量は \(\dfrac{1}{C} = \dfrac{1}{C_1} + \dfrac{1}{C_2}\) で求まり、電圧は容量の逆比で配分される。容量が小さいコンデンサーほど大きな電圧を受け持つ。