教科書(物理) 問1:電気量と電子の個数

解法

直感的理解

電気量は「電子が何個集まっているか」で決まります。電子1個の電荷(電気素量 \(e\))がわかれば、全体の電気量を \(e\) で割るだけで個数が求まります。ちょうど「合計金額 ÷ 1個の値段 = 個数」と同じ発想です。

Step 1:問題の整理

塩化ビニル管が帯電して \(-3.2 \times 10^{-8}\) C の電気量をもっています。負の電荷なので、電子が余分に付着している状態です。

求めるのは「この電気量が電子何個分に相当するか」です。

Step 2:公式の適用

電気量の大きさ \(|Q|\) と電子の個数 \(n\) の関係は:

$$ |Q| = ne $$

したがって:

$$ n = \frac{|Q|}{e} $$

Step 3:計算

$$ n = \frac{3.2 \times 10^{-8}}{1.6 \times 10^{-19}} $$

係数部分と指数部分を分けて計算すると:

$$ n = \frac{3.2}{1.6} \times 10^{-8-(-19)} = 2.0 \times 10^{11} $$

数値計算の確認:電気素量 \(e = 1.6 \times 10^{-19}\) C の電子が電位差 100 V で加速されると、運動エネルギーは \(eV = 1.6 \times 10^{-19} \times 100 = 1.6 \times 10^{-17}\) J = 100 eV です。

答え:
\(n = 2.0 \times 10^{11}\) 個(約2000億個)
補足:指数計算のコツ

指数の割り算では「上の指数 − 下の指数」を計算します:

$$ \frac{10^{-8}}{10^{-19}} = 10^{-8 - (-19)} = 10^{-8 + 19} = 10^{11} $$

マイナスの引き算は符号ミスが起きやすいので、「マイナスを引く → プラスを足す」と意識しましょう。

Point

電気量と電子数の変換は \(n = |Q| / e\) が基本。電気量の符号は電荷の正負を表すだけなので、個数を求めるときは絶対値を使います。指数計算では「係数と指数を分けて処理する」のが鉄則です。