A, B 間は一様な電場なので、電位差 \(V\) と距離 \(d\) から電場の大きさが求まります。
$$ E = \frac{V_{AB}}{d} = \frac{6.0 \times 10^{4}}{0.30} = 2.0 \times 10^{5} \text{ V/m} $$一様な電場では \(E = V/d\) が成り立ちます。電気力線は電位が高い方から低い方へ向くので、A→B の向きに電場が存在します。正の電荷は電場の向きに力を受けます。
電場中の電荷が受ける力は \(F = qE\)。電場の大きさが分かっているので、電荷 \(q\) を掛けるだけです。
電場の大きさ \(E = 2.0 \times 10^{5}\) V/m、電気量 \(q = 1.6 \times 10^{-19}\) C より、
$$ F = qE = 1.6 \times 10^{-19} \times 2.0 \times 10^{5} $$ $$ \boxed{F = 3.2 \times 10^{-14} \text{ N}} $$力の向きは電場と同じ A→B の向き(正電荷は高電位から低電位へ加速される)。
電場がする仕事は「電荷 × 電位差」で求まります。途中の経路によらず、出発点と到着点の電位差だけで決まるのが静電気力の特徴です。
移動距離は A→B の距離 \(d = 0.30\) m です。
電場がする仕事は 2 通りの方法で計算できます。
どちらの方法でも同じ結果になります。方法2は一様でない電場にも使える汎用的な式です。
電位差 \(V_{AB} = V_A - V_B\) は「単位電荷あたりの位置エネルギーの差」です。電荷 \(q\) を掛ければ、実際の位置エネルギーの差 \(\Delta U = qV_{AB}\) になります。静電気力は保存力なので、静電気力がした仕事は位置エネルギーの減少分に等しく、\(W = \Delta U = qV_{AB}\) となります。
初め静止していたイオンが電場から仕事を受けて加速されます。仕事がすべて運動エネルギーに変わるので、エネルギー保存則から速さが求まります。
初速 0 で静止していたので、A での運動エネルギーは 0。電場がした仕事 \(W\) がすべて運動エネルギーに変換されます。
分子・分母を整理すると、
数値計算の確認:電気素量 \(e = 1.6 \times 10^{-19}\) C の電子が電位差 100 V で加速されると、運動エネルギーは \(eV = 1.6 \times 10^{-19} \times 100 = 1.6 \times 10^{-17}\) J = 100 eV です。
\(4.0 \times 10^{5}\) m/s は光速(\(3.0 \times 10^{8}\) m/s)の約 0.13% です。この程度なら相対論的効果は無視でき、ニュートン力学で十分正確に扱えます。一方、電子を同じ電位差で加速すると光速の数十% に達するため、電子加速器では相対論的補正が必要になります。
\(\sqrt{}\) の中の計算は、指数部を偶数に揃えるのがコツです。\(1.6 \times 10^{11} = 16 \times 10^{10}\) と変形すれば、\(\sqrt{16} = 4\)、\(\sqrt{10^{10}} = 10^{5}\) と簡単に処理できます。