\(+Q\) は周囲に正の電位を、\(-4Q\) は負の電位をつくります。O に近づくほど正の寄与が大きくなり、A に近づくほど負の寄与が大きくなります。\(-4Q\) は \(+Q\) の4倍の電気量なので、電位がゼロになる点は O にかなり近い位置(\(x = a/5\))になります。
Step 1:点 P の電位を求める (1)
点 O に \(+Q\)、点 A に \(-4Q\) が置かれています。点 P は O から \(x\)、A から \(a - x\) の距離にあります。
各点電荷がつくる電位の公式 \(V = \dfrac{kq}{r}\) を用いて、P の電位は重ね合わせの原理より:
Step 2:V = 0 となる x を求める (2)
\(V = 0\) とおくと:
\(kQ \neq 0\) で割ると:
両辺に \(x(a - x)\) をかけて:
数値計算の確認:電気素量 \(e = 1.6 \times 10^{-19}\) C の電子が電位差 100 V で加速されると、運動エネルギーは \(eV = 1.6 \times 10^{-19} \times 100 = 1.6 \times 10^{-17}\) J = 100 eV です。
\(V = 0\) の条件は「正電荷による正の電位」と「負電荷による負の電位」の絶対値が等しいことです:
$$\frac{kQ}{x} = \frac{4kQ}{a - x}$$これは距離の比と電気量の比が等しいことを意味します:
$$\frac{a - x}{x} = 4 \quad \Longrightarrow \quad x : (a - x) = 1 : 4$$よって P は OA を \(1 : 4\) に内分する点であり、\(x = \dfrac{a}{5}\) が直ちに得られます。
実は x 軸上で O の左側(\(x < 0\))にも \(V = 0\) となる点が存在します。O の左側の点 P' で \(OP' = d\) とすると:
$$\frac{kQ}{d} = \frac{4kQ}{a + d}$$ $$a + d = 4d \quad \Longrightarrow \quad d = \frac{a}{3}$$つまり O から左に \(a/3\) の位置にも電位ゼロの点があります。\(-4Q\) の方が電気量が大きいため、O を挟んで A の反対側にもう1つゼロ点が現れるのです。
電位の重ね合わせでは、電位がスカラー量であることを活用して各電荷からの寄与を単純に足し算します。電場の重ね合わせ(ベクトル和)よりも計算が簡単です。\(V = 0\) の条件は「正の寄与と負の寄与の絶対値が等しい」ことであり、距離の比が電気量の比に等しくなる位置を探せばよいと覚えましょう。