電圧計は「電圧を測りたい部分に並列につなぐ」計器ですが、内部抵抗が有限なので電流が流れてしまいます。抵抗 \(R\) と電圧計の内部抵抗 \(r_v\) が並列になるため、合成抵抗は \(R\) 単体より小さくなり、電圧計の読みは「\(R\) だけのときの電圧 \(IR\)」よりも小さくなります。
回路の構成を確認する:
抵抗 \(R\) [Ω] に対して内部抵抗 \(r_v\) [Ω] の電圧計が並列に接続されています。電源から流れる電流を \(I\) [A] とします。
並列合成抵抗を求める:
\(R\) と \(r_v\) が並列なので、合成抵抗 \(R_{\parallel}\) は:
$$R_{\parallel} = \frac{R \cdot r_v}{R + r_v}$$電圧計の示す値を求める:
電圧計は並列部分の両端の電圧を示すので:
$$V = I \times R_{\parallel} = I \cdot \frac{R \cdot r_v}{R + r_v}$$数値計算の確認:抵抗 10 Ω に電流 0.50 A が流れるとき、電圧は \(V = IR = 0.50 \times 10 = 5.0\) V、消費電力は \(P = I^2 R = 0.50^2 \times 10 = 2.5\) W です。
全電流 \(I\) が分岐点で \(R\) 側の電流 \(I_R\) と電圧計側の電流 \(I_v\) に分かれます。
並列なので両端の電圧 \(V\) が等しい:
$$V = I_R \cdot R = I_v \cdot r_v$$また \(I = I_R + I_v\) なので、\(I_R = \dfrac{V}{R}\), \(I_v = \dfrac{V}{r_v}\) を代入すると:
$$I = \frac{V}{R} + \frac{V}{r_v} = V \left(\frac{1}{R} + \frac{1}{r_v}\right) = V \cdot \frac{R + r_v}{R \cdot r_v}$$ $$V = \frac{I R r_v}{R + r_v}$$理想的な電圧計は内部抵抗が無限大(\(r_v \to \infty\))なので電流が流れません。このとき:
$$\lim_{r_v \to \infty} \frac{I R r_v}{R + r_v} = \lim_{r_v \to \infty} \frac{IR}{1 + R/r_v} = IR$$つまり理想電圧計なら \(V = IR\) を示します。実際の電圧計は \(r_v\) が有限なので \(V < IR\) となり、\(r_v\) が \(R\) に比べて大きいほど理想に近づきます。
電圧計は測定対象に並列接続します。内部抵抗 \(r_v\) が有限のとき、合成抵抗 \(\dfrac{Rr_v}{R+r_v}\) を使って電圧を計算します。\(r_v \gg R\) のとき \(V \fallingdotseq IR\) となり、理想電圧計に近づきます。電流計の分流器(並列・低抵抗)と電圧計の内部抵抗(並列・高抵抗)の違いを整理しましょう。