電圧計が耐えられるのは最大 3.0 V までです。30 V を測りたいなら、残りの 27 V を別の抵抗(倍率器)に負担させます。直列回路では電流が同じなので、電圧の分担は抵抗の比で決まります。電圧を 10 倍測りたいなら、倍率器の抵抗は電圧計の内部抵抗の 9 倍必要です。
与えられた値:
倍率を求める:
$$n = \frac{V}{V_g} = \frac{30}{3.0} = 10$$倍率器の抵抗を求める:
倍率器 \(R_m\) は電圧計に直列に接続するので、同じ電流 \(I\) が流れます。最大測定時に電圧計に \(V_g\) がかかるとき:
$$V = I(R_m + r_v)$$また \(V_g = I \cdot r_v\) なので \(I = \dfrac{V_g}{r_v}\) を代入すると:
$$V = \frac{V_g}{r_v}(R_m + r_v)$$ $$\frac{V}{V_g} = \frac{R_m + r_v}{r_v} = \frac{R_m}{r_v} + 1$$ $$R_m = (n - 1) \cdot r_v = (10 - 1) \times 3.0 = 9 \times 3.0 = 27 \text{ kΩ}$$直列回路では電圧は抵抗に比例するので:
$$\frac{V_m}{V_g} = \frac{R_m}{r_v}$$倍率器にかかる電圧は \(V_m = V - V_g = 30 - 3.0 = 27\) V なので:
$$R_m = r_v \times \frac{V_m}{V_g} = 3.0 \times \frac{27}{3.0} = 27 \text{ kΩ}$$| 分流器(電流計用) | 倍率器(電圧計用) | |
|---|---|---|
| 接続方法 | 並列 | 直列 |
| 抵抗の大きさ | 小さい(\(R_s = \dfrac{r_a}{n-1}\)) | 大きい(\(R_m = (n-1) \cdot r_v\)) |
| 役割 | 余分な電流をバイパス | 余分な電圧を分担 |
| 倍率 \(n\) の意味 | 測定電流が \(n\) 倍 | 測定電圧が \(n\) 倍 |
倍率器は電圧計に直列に接続する高抵抗です。公式 \(R_m = (n-1) \cdot r_v\) を覚えましょう(\(n\) は倍率)。直列接続では電流が等しいこと(\(V_g / r_v = V_m / R_m\))から導出できます。分流器(並列・低抵抗)と倍率器(直列・高抵抗)をセットで整理しておきましょう。