電池から電流を取り出すほど、内部抵抗での電圧降下 \(rI\) が増えて端子電圧が下がります。\(V\text{-}I\) グラフは右下がりの直線になり、「電流を引かないとき(\(I = 0\))の電圧」が起電力 \(E\) に相当します。スライダーで外部抵抗を変えると、グラフ上の測定点が移動する様子を確認できます。
Step 1:端子電圧の式を確認
起電力 \(E\)、内部抵抗 \(r\) の電池に外部抵抗 \(R\) を接続したとき:
$$I = \frac{E}{R + r}$$端子電圧は:
$$V = E - rI$$これは \(V\) を \(I\) の関数として見ると1次関数(右下がりの直線)です。
Step 2:グラフから \(E\) を読み取る
\(I = 0\) のとき \(V = E\) なので、\(V\text{-}I\) グラフのy 切片が起電力 \(E\) です:
$$\boldsymbol{E = V \text{ 切片}}$$Step 3:グラフから \(r\) を読み取る
\(V = E - rI\) の傾きは \(-r\) なので:
$$\boldsymbol{r = -(\text{傾き}) = \left|\frac{\Delta V}{\Delta I}\right|}$$グラフ上の2点を選んで傾きを計算します。
数値計算の確認:抵抗 10 Ω に電流 0.50 A が流れるとき、電圧は \(V = IR = 0.50 \times 10 = 5.0\) V、消費電力は \(P = I^2 R = 0.50^2 \times 10 = 2.5\) W です。
実際の実験では \(R = \infty\)(回路を開放)にしないと \(I = 0\) になりませんが、電圧計を接続する時点で微小な電流が流れます。そこで複数の \((I, V)\) データをプロットし、直線を外挿して y 切片を求める方法が使われます。
\(V = 0\) のとき \(E = rI\) なので \(I = E/r\) です。これは短絡電流(外部抵抗なしで流れる最大電流)に相当します。実際には電池が損傷するため測定しませんが、グラフの外挿から見積もることができます。
\(V = E - rI\) は「電池の特性式」。実験データを \(V\text{-}I\) グラフにプロットすると右下がりの直線になり、y 切片と傾きから \(E\) と \(r\) を同時に決定できます。入試では「グラフを描いて求めよ」の形で頻出です。