教科書(物理) 問41:平行電流が及ぼし合う力

解法

直感的理解
「1 A」は実験的に定められた電流の大きさです。真空中で 1 m 離れた2本の導線に等しい電流を流し、1 m あたり \(2 \times 10^{-7}\) N の力が生じるような電流が 1 A です。この条件を平行電流の力の公式に当てはめれば \(\mu_0\) がわかります。

平行電流間の力の公式に条件を代入します:

$$ \frac{F}{l} = \frac{\mu_0 I_1 I_2}{2\pi r} $$

\(I_1 = I_2 = 1\) A、\(r = 1\) m、\(F/l = 2 \times 10^{-7}\) N/m を代入:

$$ 2 \times 10^{-7} = \frac{\mu_0 \times 1 \times 1}{2\pi \times 1} $$ $$ \mu_0 = 2\pi \times 2 \times 10^{-7} = 4\pi \times 10^{-7} $$
答え
\(\displaystyle \mu_0 = 4\pi \times 10^{-7}\)〔N/A²〕
🔍 補足:SI における 1 A の再定義(2019年)

2019年のSI改定で、1 A は電気素量 \(e = 1.602\,176\,634 \times 10^{-19}\) C を用いて定義されるようになりました。しかし、教科書レベルではこの「平行電流による定義」で理解すれば十分です。

Point

平行電流の公式 \(F/l = \mu_0 I_1 I_2/(2\pi r)\) に1 A の定義条件を代入するだけで \(\mu_0\) が求まる。\(\mu_0 = 4\pi \times 10^{-7}\) N/A² は暗記しておくべき値。