導体棒が磁場中を動くと、棒の中の自由電子もいっしょに動きます。動く電子は磁場からローレンツ力を受け、棒の一方の端に追いやられます。その結果、両端に電位差(起電力)が生じます。
(1) 誘導起電力の大きさ
磁場を横切る導体棒に生じる誘導起電力は:
$$V = vBl$$ $$= 3.0 \times 3.5 \times 10^{-3} \times 8.0 \times 10^{-2}$$ $$= 8.4 \times 10^{-4} \text{ V}$$(2) 負の電荷が現れる端
導体棒が右向きに速さ \(v\) で動くとき、棒の中の自由電子(負電荷 \(-e\))も右に動きます。磁場は紙面裏向きなので、電子が受けるローレンツ力は:
\(\vec{f} = (-e)\vec{v} \times \vec{B}\) より、電子はQ の方向に力を受けます。
電子が Q 側に集まるので、Q 側に負の電荷が現れます。
磁場を横切る導体に生じる起電力の向きは「フレミングの右手の法則」でも求められます。
起電力の向きが Q → P なので、P が高電位(正)、Q が低電位(負)となり、Q に負の電荷が現れます。
\(V = vBl\) は「ファラデーの法則」の特別な場合です。長さ \(l\) の導体が速さ \(v\) で磁束密度 \(B\) の磁場を垂直に横切ると、時間 \(\Delta t\) に横切る面積は \(\Delta S = l \cdot v\Delta t\) なので、\(V = B \cdot l \cdot v\) と一致します。