教科書(物理基礎) 例題9:1物体の運動方程式

解法

直感的理解

糸でつるした小球を上向きに引くとき、糸の張力が重力より大きければ小球は上向きに加速します。張力 \(T = 6.0\;\text{N}\) と重力 \(mg = 4.9\;\text{N}\) の差が「余った力」となり、上向きの加速度を生みます。綱引きで片方が強ければそちらに動くのと同じです。

解法

質量 \(m = 0.50\;\text{kg}\) の小球を糸で鉛直上向きに引き上げます。糸の張力 \(T = 6.0\;\text{N}\) です。

Step 1:物体にはたらく力を洗い出す

Step 2:鉛直上向きを正として運動方程式を立てる

$$ ma = T - mg $$

Step 3:数値を代入して加速度を求める

$$ 0.50 \times a = 6.0 - 4.9 = 1.1 $$ $$ a = \frac{1.1}{0.50} = 2.2\;\text{m/s}^2 $$

\(a > 0\) なので、加速度は鉛直上向き(正の向き)です。

答え:加速度は鉛直上向きに \(2.2\;\text{m/s}^2\)

数値計算:計算すると 6.0 を得る。

数値計算:計算すると 6.0 を得る。

Point

運動方程式の立て方3ステップ:① 物体が受ける力をすべて洗い出す → ② 正の向きを定める → ③ \(ma =\) 合力 の式を立てる。正の向きと反対向きの力には負の符号をつけます。

別解:合力を先に計算する方法

先に合力を求めてから加速度を計算する方法もあります。

合力を計算:

$$ F_{\text{合}} = T - mg = 6.0 - 4.9 = 1.1\;\text{N(上向き)} $$

運動方程式で加速度を求める:

$$ a = \frac{F_{\text{合}}}{m} = \frac{1.1}{0.50} = 2.2\;\text{m/s}^2 $$

どちらの方法でも同じ答えになります。合力を先に求める方が、力の大小関係を直感的に把握しやすい利点があります。